(Q1)救護施設や養護老人ホーム等にこれから入所しようとする者について、入所時から世帯分離を適用してもよいのでしょうか?(Q2)世帯分離の要件における「入所者」には、入所が決定してこれから入所しようとする者も含まれますか?
(A1)はい、救護施設や養護老人ホーム等に入所することが決まっている場合は、原則として入所した日から世帯分離として取り扱います。
わかりやすく言うと、
- これまで一緒に暮らしていた家族がいても
- 救護施設や養護老人ホームに入所すると
- 生活実態が別になるため
- 生活保護上は別世帯として扱われます
ただし、「入所予定」というだけでは世帯分離にはなりません。
世帯分離となるタイミング
✅ 実際に施設へ入所した日
❌ 入所申込みをした日
❌ 入所が決定した日
❌ 入所待機中の期間
つまり、入所前までは同じ世帯として扱われ、実際に施設で生活を開始した日から世帯分離となります。
具体例
【例1】
母(80歳)と息子が同居
6月10日に養護老人ホームへ入所
→ 6月9日までは同一世帯
→ 6月10日から母は世帯分離
【例2】
救護施設への入所が7月1日に決定しているが、自宅で待機中
→ 6月中は同一世帯
→ 7月1日の入所日から世帯分離
生活保護実務上
救護施設や養護老人ホームは、施設内で日常生活を送るため、一般的な家庭生活とは別の生活単位と考えられています。そのため、入所後は保護費の算定も施設入所者として行われます。
なお、入所者の種類や施設の性格によって取扱いが異なる場合がありますので、実務では「入所日」「施設の種類」「措置入所か契約入所か」を福祉事務所が確認して判断します。
生活保護手帳では、救護施設や養護老人ホーム等に入所した者については、通常、入所をもって世帯分離して取り扱うこととされています。
(A2)はい、原則として含まれます。
生活保護における世帯分離の取扱いでは、「入所者」とは、すでに施設に入所している人だけでなく、施設への入所が正式に決定し、近い将来確実に入所することが認められる人も対象として扱われることがあります。
ただし、単に「入所を希望している」「申込みをしただけ」という段階では足りず、
- 入所先が決定している
- 入所日が決まっている、又は具体的に調整中である
- 入所が確実と認められる
といった状況であることが必要です。
わかりやすい例
✅ 世帯分離の対象となる可能性が高い例
- 特別養護老人ホームへの入所が決定し、来週入所予定
- 老人保健施設(老健)への入所が決定し、入所日が確定している
- 障害者支援施設への入所決定通知を受けている
❌ 世帯分離の対象にならない例
- 入所申込みをしただけ
- 待機者名簿に載っているだけ
- 入所できるかまだ未定
実務上の考え方
福祉事務所では、
「現在の生活実態」と「近い将来の生活実態」
を総合的に判断します。
そのため、入所が確実な場合には、実際の入所前であっても世帯分離を前提に保護決定や保護変更の検討が行われることがあります。
行政書士としてケースワーカーに説明する際は、
- 入所決定通知書
- 施設との契約書
- 入所予定日が分かる書類
などを提出すると話が進みやすくなります。
なお、生活保護手帳や実施要領に基づく具体的な世帯分離の取扱いについて確認したい場合は、該当する「生活保護手帳別冊問答集」の世帯認定・世帯分離の問答も踏まえて解説できます。
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