(Q1)在宅患者加算はどのような場合に適用されますか?(Q2)栄養補給の必要性について、どのような基準や条件が設けられていますか?
(A1)在宅患者加算とは、自宅などで療養していて、病気のため栄養補給が特に必要な生活保護受給者に支給される加算です。病気があるだけでは対象にならず、一定の条件を満たす必要があります。
在宅患者加算が認められる主な条件
次の条件を満たす場合に適用されます。
- 自宅(在宅)で療養に専念していること
- 次のいずれかに当てはまること
- 結核患者で、治療を受けている人
- 結核患者で現在治療は受けていないが、指定医師が「栄養補給が必要」と診断した人
- 結核以外の病気で、3か月以上の治療が必要であり、指定医師が「栄養補給が必要」と診断した人
わかりやすい例
〇 対象になる例
- がんの治療で3か月以上自宅療養し、医師から「栄養補給が必要」と診断されている。
- 慢性腎臓病や重い心臓病などで長期間治療が必要で、栄養管理が必要と認められている。
× 対象にならない例
- 風邪など短期間で治る病気。
- 3か月未満の治療で終わる病気。
- 3か月以上治療が必要でも、医師が栄養補給の必要性を認めていない場合。
入院中でも対象になることがある
通常は在宅療養者が対象ですが、給食(食事の提供)がない病院や施設に入院・入所している場合は、在宅療養者と同様に在宅患者加算を認めて差し支えないとされています。
まとめ
在宅患者加算は、
- 在宅で療養していること
- 3か月以上の治療が必要な病気(または結核)であること
- 医師が栄養補給の必要性を認めていること
この3つが基本的な条件です。つまり、病気で長期間療養し、栄養補給が必要な人の生活を支えるための加算と考えると分かりやすいでしょう。
(A2)結論として、在宅患者加算の「栄養補給が必要」という判断には、BMIや体重などの全国一律の数値基準は示されていません。
基本的には、福祉事務所が指定する医師の診断により、その病気の治療や療養のため、通常の食生活以上に栄養補給が必要かどうかを判断します。厚生労働省の基準では、結核以外の患者については「3か月以上の治療が必要」で、かつ指定医師が栄養補給を必要と認めることが要件です。
医師が確認すると考えられる主な内容
医師は、例えば次のような状態を総合的に確認します。
- 病気や治療によって体重が減少している
- 食欲低下や嚥下障害などで十分に食べられない
- 病気のため、通常より高エネルギー・高たんぱくの食事が必要
- 栄養補助食品、特別な食品、間食などの追加が必要
- 手術後や長期療養中で、体力・栄養状態の回復が必要
- 通常の生活扶助の食費だけでは、療養上必要な栄養補給が難しい
ただし、これらのどれか一つに該当すれば必ず認められるという意味ではなく、病状、治療内容、栄養状態を医師が個別に判断します。
認められにくい例
次のような場合は、通常、栄養補給の必要性が認められにくいと考えられます。
- 病気はあるが、通常の食事で栄養が足りている
- 本人の希望だけで健康食品やサプリメントを購入したい
- 単に食欲がないという申出だけで、医師の診断がない
- 結核以外の病気で、治療期間が3か月未満
- 医師が治療上の追加的な栄養補給は必要ないと判断している
具体例
例えば、がんの治療を3か月以上続けており、食欲低下と体重減少があって、医師が「栄養補助食品などによる追加的な栄養補給が必要」と診断した場合は、対象になる可能性があります。
一方、糖尿病で食事制限が必要なだけで、追加の栄養や食品購入費が必要ではない場合は、直ちに在宅患者加算の対象になるとは限りません。
手続き
通常は、福祉事務所が病状調査や検診命令などにより、指定医師へ次の点を確認します。
- 病名
- 治療に必要な期間
- 現在の栄養状態
- 追加的な栄養補給が必要か
- 今後も療養に専念する必要があるか
つまり、最も大切なのは、「病気があるか」ではなく、その病気の療養のために通常以上の栄養費が実際に必要であると、指定医師が認めているかという点です。
⇓