(Q3)報酬告示では、定員超過利用を原則としてどのように扱っていますか?例:定員超過が認められる場合の条件や、例外的な取り扱いについて教えてください。
(A3)はい。報酬告示・留意事項では、定員超過利用は「原則として自由に認めるものではない」が、一定の範囲については、適正なサービス提供が確保されていることを前提に認めるという考え方になっています。令和8年度の留意事項でも、この基本的な整理が示されています。
分かりやすくいうと、まず指定基準上は、事業所は原則として利用定員を超えて障害児を受け入れないことになっています。ただし、「災害、虐待その他のやむを得ない事情」がある場合には例外的に定員超過が認められます。
「やむを得ない事情」の具体例として、こども家庭庁Q&Aでは、障害特性や病状のため欠席が多く、定期的な利用が見込みにくい児童に継続支援する必要がある場合や、家庭状況・地域の社会資源の状況から、その事業所で受け入れなければ児童の福祉を損なう場合などが示されています。個別事情については、都道府県等が判断して差し支えないとされています。
そのうえで報酬上は、一定範囲の定員超過について、「適正なサービスの提供が確保されること」を前提に認める取扱いです。つまり、定員を1人でも超えれば直ちに報酬減算という仕組みではありません。一定の基準を超えたときに「定員超過利用減算」が適用され、所定単位数の**70%**で算定することになります。
ここでいう「適正なサービスの確保」とは、原則として、実際の利用児童数に応じた人員基準・設備基準を満たしていることです。たとえば定員10人の事業所で12人が利用するなら、実利用12人に対応できる職員配置が必要です。こども家庭庁Q&Aでは、この例の場合、児童指導員または保育士を3人配置することが想定されています。
一方、災害直後などで必要な職員をどうしても確保できない合理的な理由がある場合は例外です。この場合には、たとえば定員10人・実利用12人でも、通常の定員10人に応じた職員配置のまま一時的に受け入れることも「やむを得ない」とされています。
また、定員超過利用減算にならない人数であっても、実利用人数に応じた児童指導員等を配置していなければ、原則として人員欠如減算が問題になります。したがって、「定員超過減算にならない人数だから職員配置もそのままでよい」という考え方はできません。
さらに、定員超過が恒常化していないかも重要です。留意事項では、減算基準は「ここまでは自由に超過してよい」という上限ではなく、適正なサービスを確保するための報酬上の基準であるため、事業所は過剰な定員超過を未然に防ぐよう努めることとされています。
ですので、実務的には、
定員超過が発生
→ 災害・虐待・障害特性・家庭事情・地域資源不足などの「やむを得ない事情」があるか
→ 報酬上の定員超過減算基準を超えていないか
→ 実利用人数に応じた人員・設備を確保できているか
→ 安全・支援の質が維持されているか
→ 定員超過が恒常化していないか
という順番で確認すると分かりやすいです。
つまり、**「定員超過は原則禁止。ただし、やむを得ない事情があり、適正なサービス提供が確保され、報酬上の基準内であれば例外的に認められる。基準を超えれば定員超過利用減算」**というのが基本的な考え方です。
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