(Q3)扶養義務者に臨時収入があった場合、その援助金の全額を収入として認定することはありますか?例:臨時収入があったことにより、期待すべき扶養の程度を超えていないと判断される場合、全額を収入認定するのですか?
(A)はい。扶養義務者に臨時収入があった場合、その援助金の全額を生活保護上の収入として認定することがあります。
特に重要なのは、扶養義務者に臨時収入があったという事実だけでは、援助金を「自立更生のための恵与金」として取り扱うことはできないという点です。
① 結論
扶養義務者からの援助金について、次のように判断します。
- 期待すべき扶養の程度を超えている場合
自立更生のために使うことが明確であれば、その必要額を収入認定から除外できる場合があります。 - 期待すべき扶養の程度を超えていない場合
原則として、援助金の全額を収入として認定します。
つまり、扶養義務者に臨時収入があっても、通常期待できる扶養の範囲内の援助であれば、全額が収入認定の対象となるということです。
② 具体例
生活保護を受けているAさんに、父親が毎月2万円を仕送りしているとします。
ある月、父親に臨時収入があり、Aさんに5万円を仕送りしました。
この場合、次の2つのケースが考えられます。
| 判断内容 | 収入認定の取扱い |
|---|---|
| 5万円の援助が期待すべき扶養の程度を超えており、追加の3万円が自立更生のための援助と認められる | 通常の2万円を収入認定し、追加の3万円は必要額の範囲で除外できる |
| 臨時収入を含む父親の経済状況から、5万円の援助が期待すべき扶養の程度を超えていないと判断される | 5万円全額を収入として認定する |
したがって、毎月の仕送りが2万円だからといって、追加の3万円が必ず収入認定から除外されるわけではありません。
③ なぜ全額が収入認定されるのですか?
生活保護制度では、扶養義務者からの通常の生活援助は、原則として収入認定の対象となります。
一方、自立更生のための恵与金として取り扱うには、通常期待される扶養の程度を超える援助であることなどが必要です。
例えば、父親に臨時収入があったことで、経済的に5万円の援助が可能になり、その全額が通常期待される扶養の範囲内だと判断されれば、特別な恵与金として区分することはできません。
その結果、5万円全額を収入認定することになります。
④ 福祉事務所は何を確認するのですか?
実務上は、次の事項を確認して判断します。
- 扶養義務者の収入や経済状況
- 臨時収入の内容と金額
- 通常期待される扶養の程度
- 援助金の金額と目的
- 自立更生のための特別な援助に該当するか
単に「いつもより多く仕送りされた」という理由だけで、追加分を収入認定から除外することはできません。
⑤ まとめ
今回の質問を簡単にまとめると、次のとおりです。
扶養義務者に臨時収入があった場合でも、その援助金が通常期待される扶養の程度を超えていなければ、原則として援助金の全額を収入として認定します。
反対に、期待すべき扶養の程度を超えた援助であり、自立更生のために使用することが明確な場合には、その必要額を収入認定から除外できることがあります。
根拠通知:
厚生労働省「生活保護法による保護の実施要領の取扱いについて」第8・問41
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