(Q3)居宅生活の可否を判断する際に考慮すべき具体的な要素や手順は何ですか?

(A3)はい。前のご質問の**課長通知・問(第7の78)**に関連する質問です。

「居宅生活の可否を判断する際に考慮すべき要素や手順」とは、簡単にいうと、

「その人が施設ではなく、アパートなどで生活していけるかを、福祉事務所は具体的に何を調べ、どのような手順で判断するのか?」

ということです。

具体的に確認するポイント

重要なのは、単に「一人暮らしができる・できない」と大まかに判断するのではなく、実際の生活能力を具体的に確認することです。

例えば、金銭管理、服薬などの健康管理、炊事・洗濯などの日常生活、人とのコミュニケーションなどについて、本人がどの程度できるのかを確認します。

そして非常に重要なのが、本人がすべて一人でできる必要はないという点です。

例えば、Aさんが自分だけでは調理や掃除が難しくても、ホームヘルパーを利用すればできる、服薬管理が難しくても訪問看護を利用すれば適切に管理できる、という場合があります。

このような場合は、本人の能力だけを見るのではなく、利用可能な介護・障害福祉・医療等の社会資源を活用した場合に、居宅生活を維持できるかまで含めて判断します。

判断の手順

実務的には、次のような流れで考えると分かりやすいです。

① 本人等から事情を聞く
本人や必要に応じて扶養義務者等から、これまでの生活歴、居住歴、現在の生活状況などを確認します。

② 日常生活能力を具体的に確認する
金銭管理、健康・服薬管理、食事、炊事、洗濯、掃除、買物、コミュニケーションなど、居宅生活に必要な能力を確認します。

③ 利用できる支援を確認する
本人だけでは難しい部分について、訪問介護、障害福祉サービス、訪問看護、相談支援などを利用することで補えるかを検討します。

④ 必要に応じて関係機関から意見を聞く
医療・保健・福祉などの関係部局・関係機関から情報や意見を得て、本人が地域で生活できる状態なのかを確認します。

⑤ ケース診断会議等で総合的に判断する
集めた情報をもとに、単独の要素だけで結論を出すのではなく、本人の能力と利用可能な支援を合わせて、居宅生活が現実的に維持できるかを総合的に判断します。

例えば、精神障害のあるAさんが「自分一人では服薬管理と掃除が難しい」という場合でも、

訪問看護 → 服薬管理を支援
ホームヘルパー → 掃除・家事を支援
相談支援 → 日常生活上の問題を継続的に支援

という体制を整えることで安定した生活が見込めるのであれば、「一人では全部できないから居宅生活不可」と機械的に判断するのではありません。

逆に、利用可能な支援を組み合わせても日常生活を維持することが現実的に困難である場合には、施設等を含めた別の生活形態を検討することになります。

したがって一言でまとめると、**「本人の金銭管理・健康管理・家事・コミュニケーション等の能力を具体的に確認し、本人だけでは難しい部分について利用可能な社会資源で補えるかを検討する。さらに生活歴や現在の状況、関係機関の意見なども集め、ケース診断会議等で総合的・慎重に居宅生活の可否を判断する」**ということです。

⇓

記事のお問い合わせ先 生活保護専門 神戸市の義足行政書士事務所