(Q1)時給や日給を引き上げることは、基本給の引き上げに該当しますか?(例:基本給が時給制の職員について、その時給を引き上げる場合や、日給制の職員について日給を引き上げる場合など)(Q2)時給や日給の引き上げは、処遇改善加算の算定において基本給の引き上げとして取り扱っても問題ありませんか?
(A1)はい。基本給が時給制・日給制で定められている職員について、その時給・日給そのものを引き上げることは、「基本給の引上げ」に該当します。
例えば、パート職員の基本給が「時給1,100円」と定められている場合に、処遇改善によって時給1,100円→1,150円とすれば、50円分が基本給の引上げです。
同じように、日給制の職員について、
日給9,000円→9,500円
とすれば、500円分が基本給の引上げになります。
つまり、「基本給の引上げ」というと月給制の正職員だけをイメージしやすいのですが、月給・日給・時給のどの給与形態であっても、その職員の基本となる賃金単価そのものを引き上げれば、基本給の引上げとして扱うという考え方です。
一方で注意したいのは、例えば時給1,100円を変更せずに、働いた時間数が増えたことで月の給与が増えただけの場合です。これは基本給単価を引き上げたわけではないため、「基本給の引上げ」とは別です。
整理すると、
時給1,100円→1,150円
→ ○ 基本給の引上げ
日給9,000円→9,500円
→ ○ 基本給の引上げ
時給1,100円のまま、勤務時間だけ増加
→ × 時給(基本給単価)の引上げではない
時給はそのままで、毎月「処遇改善手当」を支給
→ 基本給の引上げではありませんが、要件を満たせば「決まって毎月支払われる手当」による賃金改善として扱われます。
したがって、簡潔にいうと、**「時給制なら時給そのもの、日給制なら日給そのものを引き上げれば、基本給の引上げとして認められる」**と理解すると分かりやすいです。
なお、処遇改善の実績を確認できるよう、雇用契約書・労働条件通知書・賃金規程・賃金台帳などに、引上げ前後の時給・日給と適用開始日を明確に残しておくことも重要です。
(A2)はい。基本給を時給または日給で定めている職員について、時給・日給そのものを引き上げた場合は、処遇改善における「基本給の引上げ」として取り扱って差し支えありません。
ポイントは、給与が月給制か、時給制か、日給制かではなく、その職員の「基本給に当たる賃金単価」を実際に引き上げているかです。
例えば、
- 時給制:時給1,100円 → 1,150円
→ 50円分は「基本給の引上げ」 - 日給制:日給9,000円 → 9,500円
→ 500円分は「基本給の引上げ」 - 月給制:基本給200,000円 → 205,000円
→ 5,000円分は「基本給の引上げ」
というように、給与形態が違っても考え方は同じです。
一方、時給そのものは1,100円のままで、勤務時間が増えた結果、月の給与総額が増えただけの場合は、基本給の「単価」を引き上げていないため、基本給の引上げとは扱いません。
また、時給を変更せず「処遇改善手当」を毎月支給する方法は、基本給の引上げではありません。ただし、その手当が制度上の要件を満たす**「決まって毎月支払われる手当」**であれば、基本給等による賃金改善として取り扱える場合があります。
したがって、この質問への回答を簡潔にすると、
「時給制・日給制の職員について、その時給・日給が基本給として設定されているのであれば、その単価を引き上げることは、処遇改善制度上の『基本給の引上げ』として取り扱って問題ありません。」
となります。
実務上は、賃金規程、雇用契約書・労働条件通知書、賃金台帳等に、変更前後の時給・日給と変更日を明確に残しておくと、実績報告や運営指導等でも説明しやすくなります。
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