(Q)令和6年度中にキャリアパス要件等の要件整備を誓約し、令和6年度に処遇改善加算を取得した場合、もし令和6年度中に要件整備ができなかった場合は、加算の返還対象となりますか?

(A)はい。この質問は、令和6年度の「福祉・介護職員等処遇改善加算」におけるキャリアパス要件等の経過措置と、加算の返還についてのものです。

① 結論

令和6年度中に要件を整備することを誓約して処遇改善加算を取得したにもかかわらず、年度末までに必要な整備ができなかった場合は、原則として加算の返還対象となります。

ただし、必ず全額返還になるとは限らず、満たせなかった要件や算定区分、自治体の確認結果によって返還範囲が異なる場合があります。

② なぜ返還対象になるのか?

令和6年度の処遇改善加算では、制度変更に伴う経過措置として、一定の要件について、申請時点で整備が完了していなくても、令和6年度中(令和7年3月31日まで)に整備することを誓約すれば、加算を取得できる取扱いが設けられていました。

これは、要件そのものを免除する制度ではありません。

あくまでも、要件を整備するまでの猶予を認める仕組みです。

そのため、誓約した内容を期限までに実施できなければ、加算の算定要件を満たしていなかったと判断される可能性があります。

③ 具体例

例えば、就労継続支援A型事業所が、令和6年度中に次の内容を整備すると誓約したとします。

  • キャリアパス要件Ⅰ:職位・職責・任用要件・賃金体系の整備
  • キャリアパス要件Ⅱ:研修計画の策定や研修機会の確保
  • キャリアパス要件Ⅲ:経験・資格・評価等に応じた昇給制度の整備

ところが、令和7年3月31日までに昇給制度を整備できなかった場合、キャリアパス要件Ⅲを満たしていないことになります。

この場合、キャリアパス要件Ⅲを必要とする加算区分について、返還等の問題が生じる可能性があります。

④ 注意すべき点

返還の判断では、特に次の点が重要です。

① どの要件を整備できなかったのか

キャリアパス要件Ⅰ・Ⅱ・Ⅲなど、未達成の要件を確認します。

② どの加算区分を算定していたのか

算定していた加算区分によって必要な要件が異なります。

③ いつまでに整備することを誓約していたのか

令和6年度の経過措置であれば、原則として令和7年3月31日が重要な期限となります。

④ 自治体にどのような報告をしているのか

要件を満たせなかった場合には、指定権者等へ状況を説明し、必要な変更届や返還手続について確認する必要があります。

⑤ まとめ

令和6年度中に要件を整備することを誓約して加算を取得した場合、期限までに整備できなければ、原則として返還対象となります。

ただし、返還額や返還対象期間は、未達成の要件と取得していた加算区分によって判断する必要があります。

なお、令和6年度の経過措置と令和7年度以降の経過措置は区別して確認する必要があります。

特に重要なのは、誓約書を提出しただけで要件が免除されるわけではない、という点です。

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