(Q1)テントや段ボールハウスなどで生活している人が生活保護を申請した場合、その場所を居住地として認めて生活保護を受けることはできますか?(Q2)テントや段ボールハウスなどで生活している人に対して、住所がないことを理由に生活保護の申請を拒否することはできますか?(Q3)テントや段ボールハウスなどで生活している状態のまま、現在地で生活保護を行うことは適当ですか?
(A1)結論からいうと、テントや段ボールハウスで生活している人でも生活保護を申請することはできます。 しかし、その場所が「住宅」として認められるかどうかは別問題です。
わかりやすくいうと
① 生活保護の申請はできる
公園のテントや河川敷の段ボールハウスで生活している人でも、生活保護を申請する権利があります。
福祉事務所は、
- 「住所がないから」
- 「家がないから」
という理由だけで申請を断ることはできません。
② テントや段ボールハウスは通常「居住地」として認められない
生活保護では、住宅扶助(家賃の支給)は原則として賃貸住宅などを対象としています。
そのため、
- 公園のテント
- 河川敷の小屋
- 段ボールハウス
などは、通常は住宅扶助の対象となる住居とは認められません。
③ 保護開始後は住居確保を進めることが多い
テント生活者やホームレス状態の人が保護を受ける場合は、
- 無料低額宿泊所
- 一時生活支援施設
- ビジネスホテル等の一時宿泊先
- アパート
などへの入所・転居を支援されることが一般的です。
④ すぐにアパートが見つからなくても申請はできる
「家が決まってから来てください」
と言われることがありますが、本来は
住居がなくても生活保護申請は可能
です。
まず申請を受理し、その後に住居確保を進めるのが原則です。
行政書士としての実務ポイント
福祉事務所から
「住所がないので申請できません」
「アパートを借りてから来てください」
と言われた場合は、
「現在はテント生活ですが生活保護法に基づく保護申請を希望します。住居確保については保護開始後にご相談したいと考えています。」
と伝えるのがよいでしょう。
まとめ
✅ テントや段ボールハウス生活でも生活保護申請は可能
✅ 住所や賃貸住宅がなくても申請権はある
✅ テントや段ボールハウス自体は通常、住宅扶助の対象となる住居とは認められない
✅ 保護開始後にアパートや施設への入居支援が行われることが多い
✅ 「住居がないから申請できない」という扱いは適切ではない
というのが実務上の考え方です。
(A2)いいえ、住所がないことだけを理由に生活保護の申請を拒否することはできません。
生活保護は、住民票や賃貸住宅がなくても、生活に困窮している人であれば申請する権利があります。
わかりやすく言うと
例えば、
- 公園のテントで生活している人
- 河川敷の段ボールハウスで生活している人
- ネットカフェを転々としている人
- 路上生活をしている人
であっても、生活保護を申請することができます。
福祉事務所は、
「住所がないから申請できません」
「アパートを借りてから来てください」
「住民票を移してから申請してください」
などと言って申請そのものを拒否することはできません。
福祉事務所はどうするのか?
住所がない人の場合、福祉事務所は
- 現在いる場所の確認
- 健康状態の確認
- 今後の居住先の検討
を行います。
必要に応じて、
- 無料低額宿泊所
- 救護施設
- 一時保護施設
- ビジネスホテル等
を利用しながら保護を開始することもあります。
法的な考え方
生活保護法第24条では、保護を求める人には申請権が認められています。
また、厚生労働省の通知でも、ホームレス状態の人については住所の有無のみを理由として申請を拒んではならないとされています。
行政書士としての実務ポイント
福祉事務所から
- 「住所がないので受け付けられない」
- 「アパートを契約してから来てください」
と言われた場合は、
「生活保護の申請をしたいので申請書を受理してください」
と明確に伝え、申請意思を示すことが重要です。
その後の住居確保については、福祉事務所と協議しながら進めることになります。
結論
➡️ テントや段ボールハウスで生活していても、住所がないことを理由に生活保護申請を拒否することはできません。
➡️ 福祉事務所は申請を受け付けたうえで、住居の確保方法を検討する必要があります。
(A3)はい、生活保護制度上は、テントや段ボールハウスなどで生活しているホームレス状態の方であっても、現在いる場所を管轄する福祉事務所で生活保護を申請することができます。
ただし、一般的にはそのままの状態で生活を続けることが適当とは考えられていません。
生活保護の目的は、最低限度の生活を保障し、自立を支援することにあります。そのため、福祉事務所は申請を受理した後、次のような支援を検討します。
- 無料低額宿泊所や一時的な宿泊施設への入所
- アパート等への転居支援
- 住宅扶助による家賃の支給
- 家具什器費や移送費の支給(要件を満たす場合)
- 医療扶助や生活扶助の開始
特に高齢者、障害者、傷病者、女性や子ども連れの世帯については、安全面や健康面からも早期に居住場所を確保する支援が行われることが一般的です。
したがって、
「テントや段ボールハウスで生活している人も生活保護を申請できるが、保護開始後もそのままの生活を続けることが適当とされるわけではなく、通常は住居の確保に向けた支援が行われる」
と理解すると分かりやすいでしょう。
さらに簡単に言うと
Q:テント生活のまま生活保護を受けられますか?
A:受けられます。
ただし、役所はそのまま生活させるのではなく、安全に暮らせる住まいを確保できるよう支援するのが原則です。住居がないことを理由に生活保護申請を断られることはありません。
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