(Q1)単身入院患者の住宅費に関する規定はどのようになっていますか?(Q2)局第7の4の(1)のエの⑦によれば、入院後6か月以内に退院できる場合の住宅費の取り扱いはどうなりますか?

(A1)生活保護を受けている**単身者が入院した場合の家賃(住宅扶助)**については、厚生労働省の「生活保護法による保護の実施要領」で特別な取扱いが定められています。

原則として、入院中も家賃を払い続ける必要があり、6か月以内に退院できる見込みがある場合は、入院後6か月間を限度に住宅扶助を支給することができます。

たとえば、1人暮らしで家賃4万円のアパートに住んでいる生活保護受給者が入院し、「3か月程度で退院予定」と医師から判断されている場合、そのアパートを退院後の住居として確保しておく必要があるため、原則として入院中も住宅扶助を継続できます。

重要なのは次の3点です。

  • 入院中も実際に家賃を支払う必要があること
  • 原則として6か月以内に退院できる見込みがあること
  • 退院後にその住宅へ戻ることが予定されていること

さらに例外があります。入院当初は6か月以内に退院できる予定だったものの、途中で病状が変化して入院が長引いた場合でも、その時点から3か月以内に確実に退院できる見込みがあると認められれば、さらに最長3か月間、住宅扶助を継続できます。

したがって、イメージとしては、

通常:最長6か月
→ 病状変化などの例外があり、3か月以内に確実に退院できる
さらに最長3か月延長

となります。結果として、事情によっては合計で最長9か月程度、入院中の住宅費が認められることがあります。

一方、入院当初から「1年以上の長期入院になる」など、6か月以内に退院できる見込みがない場合は、この規定による住宅扶助の継続は原則として認められません。 福祉事務所としては、退院見込みや退院後の住居確保の必要性を確認して判断することになります。

また、退院時に新たに住居を確保する場合についても特例があります。地域の住宅事情などから退院する月になってから住宅を探すのでは間に合わない場合には、退院日の前1か月を限度として、退院前から家賃を住宅扶助として認定できる場合があります。

要するに、「単身者が入院した=すぐアパートを解約しなければならない」という制度ではありません。退院が比較的近く、戻る家を残す必要があるなら、住宅扶助を一定期間継続できる仕組みになっています。

根拠は、厚生労働省「生活保護法による保護の実施要領について」第7-4「住宅費」(1)エ「入院患者がある場合等の住宅費の取扱い」です。

(A2)局第7の4の(1)エ⑦の趣旨は、単身の生活保護受給者が入院した場合でも、一定の条件を満たせば、入院前の住宅の家賃を住宅扶助として引き続き認定できるというものです。厚生労働省の現行の実施要領では、単身者が入院・入所中も従来どおり住宅費を支払わなければならない生活実態にあり、入院・入所後6か月以内に退院・退所できる見込みがある場合には、入院・入所後6か月間を限度として住宅費を認定して差し支えないとされています。

たとえば、生活保護を受けながら月4万円のアパートで一人暮らしをしていた人が入院し、医師から「3~4か月程度で退院できる見込み」と判断されているとします。この場合、退院後にそのアパートへ戻るために契約を維持し、実際に家賃を支払う必要があるのであれば、入院中も住宅扶助で家賃を支給することができます。

つまり、ポイントは ①単身者であること、②入院中も実際にその住宅の家賃を支払う必要があること、③入院後6か月以内に退院できる見込みがあることです。この条件を満たせば、入院したからといって直ちにアパートを解約する必要はありません。

なお、ここでいう「6か月」は、退院予定が6か月以内なら家賃を6か月分一律に支給するという意味ではなく、実際に住宅を維持する必要がある期間について、入院後6か月を上限に住宅扶助を認定できるという意味です。

簡単にまとめると、

「6か月以内に退院して自宅へ戻れる見込みがある → 入院中も、最長6か月間は従来の家賃を住宅扶助として認定できる」

という規定です。

なお、入院後に病状が変化して6か月以内の退院が難しくなった場合の“さらに3か月”の取扱いも別途規定されています。必要であれば、次にその部分も具体例付きでわかりやすく説明できます。

記事のお問い合わせ