(Q1)セルフプランにより利用される事業所がすべて同一法人による運営の場合、事業所間連携加算は算定できますか?(Q2)同一法人が複数の事業所を運営している場合、それぞれの事業所で事業所間連携加算(I)および同加算(II)を算定することは可能ですか?
(A1)結論
いいえ、算定できません。
セルフプランで複数の児童発達支援・放課後等デイサービス等を利用していても、利用している事業所のすべてが同一法人によって運営されている場合、事業所間連携加算は算定できないと、こども家庭庁の事務連絡で明確にされています。
理由は、この加算が、セルフプラン利用児について法人をまたぐ複数事業所間の連携を強化し、相談支援専門員がいない場合でも支援全体をコーディネートすることを評価する趣旨だからです。セルフプランで複数事業所を利用する児童について、コア連携事業所を中心に、支援状況や個別支援計画などを共有する仕組みとして創設されています。
たとえば、同じ法人が運営するA放課後等デイサービスとB放課後等デイサービスを1人の児童が利用している場合、両事業所で会議を開き、個別支援計画や児童の状況を共有しても、事業所間連携加算(Ⅰ)(Ⅱ)の算定はできません。
一方で、
A事業所=X法人
B事業所=Y法人
のように、複数法人の事業所を併用しているセルフプランの児童について、保護者の同意を得てコア連携事業所を定め、事業所間連携会議や情報共有など所定の要件を満たせば、加算の対象となり得ます。
なお、同一法人だから連携しなくてよい、という意味ではありません。 国は、加算を算定できない場合でも、児童の状況や支援内容を事業所間で共有し、互いの支援がつながるよう連携することを求めています。
つまり、覚え方としては、
セルフプラン+複数事業所でも、すべて同一法人なら事業所間連携加算は算定不可。
ただし、事業所間の情報共有・連携そのものは必要。
という取扱いです。
(A2)結論
はい、一定の場合には可能です。
ポイントは、「同一法人の事業所が含まれているから一律に算定不可」というわけではないことです。
セルフプランで利用している事業所がすべて同一法人なら事業所間連携加算は算定できません。しかし、利用事業所の中に別法人の事業所が1か所以上含まれている場合には、同一法人が運営する複数の事業所についても、それぞれ(Ⅰ)または(Ⅱ)を算定することが可能です。こども家庭庁Q&Aで明確に示されています。
具体例
例えば、セルフプランの児童Aさんが次の3事業所を利用しているとします。
| 事業所 | 運営法人 | 役割 | 算定 |
|---|---|---|---|
| A事業所 | X法人 | コア連携事業所 | (Ⅰ)算定可能 |
| B事業所 | X法人 | 連携事業所 | (Ⅱ)算定可能 |
| C事業所 | Y法人 | 連携事業所 | (Ⅱ)算定可能 |
このように、A事業所とB事業所が同じX法人であっても、C事業所という別法人の事業所も利用しているため、所定の要件を満たせば、A事業所は(Ⅰ)、B事業所は(Ⅱ)をそれぞれ算定できます。
(Ⅰ)と(Ⅱ)の役割が違います
事業所間連携加算(Ⅰ)は、コア連携事業所を評価する加算です。市町村からコア連携事業所として依頼を受け、他事業所との会議を開催し、児童の支援状況・心身の状況・生活環境等を共有します。さらに、市町村や保護者への情報共有、保護者への相談援助なども行います。500単位/回、月1回までです。
一方、事業所間連携加算(Ⅱ)は、コア連携事業所以外の事業所を評価します。コア連携事業所が開催する会議への参加、個別支援計画の共有、事業所内での情報共有、必要に応じた個別支援計画の見直しなどを行います。150単位/回、月1回までです。
したがって、同じ法人のA・B事業所がそれぞれ好きな方の加算を選択するという意味ではなく、
コア連携事業所 →(Ⅰ)
それ以外の連携事業所 →(Ⅱ)
という役割分担になります。
逆に算定できないケース
児童が利用しているのが、
A事業所(X法人)+B事業所(X法人)+C事業所(X法人)
のように、すべて同一法人だった場合は、事業所間連携加算そのものを算定できません。
まとめ
こども家庭庁Q&Aの考え方を簡単にすると、
「全部が同一法人」→ 算定不可
「同一法人の事業所が複数+別法人の事業所もある」→ 算定可能
です。
したがって、例えば同一法人の2事業所+別法人の1事業所を利用しているセルフプランの児童であれば、要件を満たすことで、同一法人の一方の事業所が(Ⅰ)、もう一方の事業所が(Ⅱ)をそれぞれ算定することも可能です。これは令和6年度報酬改定Q&Aで明確に「可能である」と回答されています。
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