(Q)法的位置付けのない施設の居室を、生計が同一と認められない者同士で共用している場合、住宅扶助額はどのように認定すればよいですか?

(A)法的位置付けのない施設などで、同じ居室を複数人で共用しているものの、その人たちの生計が同一とは認められない場合は、生活保護上はそれぞれを別世帯として扱います。

ただし、住宅扶助については、同じ1室に住んでいるのに、それぞれに「1世帯分の住宅扶助限度額」を満額認めるわけではありません。厚生労働省通知では、各世帯の住宅扶助額を合計した額は、その1居室について「1世帯分の基準額」の範囲内とするとされています。

具体的な認定方法は、居住実態や契約内容を確認したうえで、例えば1世帯分の基準額を、その居室を共用している人数で割った額を各人の住宅扶助額として認定する方法が示されています。

例えば、1人世帯の住宅扶助基準額が仮に月4万円で、1つの居室を生計が別々の2人で共用しているとします。この場合、単純に「Aさん4万円+Bさん4万円=8万円」と認定するのではありません。実態や契約内容を踏まえ、たとえば、

4万円 ÷ 2人 = 1人あたり2万円

として、Aさん2万円、Bさん2万円、合計4万円という認定方法が考えられます。

もっとも、通知は必ず人数で均等割りしなければならないとしているわけではありません。あくまで「例えば、基準額を共用人数で除した額等」としているため、実際の家賃負担の割合、契約内容、居住実態などを確認して個別に認定することになります。

また、福祉事務所は、住宅扶助額の算定根拠となる契約書等の写しを徴収する必要があります。さらに、居住者が建物内で実際にどの程度の床面積を使用しているかについて、契約書と実地調査の両方で確認し、居室を1世帯で使用しているのか、複数世帯で共用しているのかを判断することとされています。

したがって、分かりやすくまとめると、

「生計が別々の人同士で1つの居室を共用している場合は、それぞれ別世帯として扱う。ただし住宅扶助は、それぞれに1世帯分を満額支給するのではなく、同じ1室についての住宅扶助の合計額が1世帯分の基準額を超えないよう、共用人数や実際の契約・家賃負担などに応じて按分して認定する」

という取扱いです。

なお、この取扱いは厚生労働省の平成27年4月14日通知「生活保護法による住宅扶助の認定について」の1(2)イに明記されています。

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