(Q1)有価証券の保有はすべて認められないのでしょうか?(Q2)株券、国債証券、投資信託の受益証券など、資産形成に資する有価証券の保有は認められますか?
(A1)いいえ、「有価証券なら例外なくすべて保有できない」という意味ではありません。 ただし、生活保護では資産活用が原則なので、株券・国債・投資信託など、資産形成に資する有価証券は原則として保有を認めないとされています。厚生労働省の課長通知でも、この点は明確です。
たとえば、上場株式、国債、投資信託など、比較的容易に換金できる金融資産を持っている場合は、原則として売却・換金し、最低生活の維持のために活用することになります。これは、生活保護法4条の「利用し得る資産を最低生活の維持のために活用する」という補足性の原則によるものです。
一方で、例外的な取扱いがあります。特に厚労省通知では、保護申請時に未公開株式などを持っていて、直ちに処分することが困難だが、一定の時期が来れば処分できるものについては、その有価証券があることだけを理由に直ちに保護を拒否するのではなく、生活保護を適用できる場合があるとしています。
この場合は、後日その有価証券を売却して売却代金を受け取った時点で、保護開始時から存在していた資力として生活保護法63条による費用返還を求めることを条件に保護を行う、という扱いになります。
たとえば、生活保護申請時に未公開株を100株保有しているものの、譲渡制限などによってすぐには売れず、現金もほとんどなく生活できないケースを考えます。この場合、
「株を持っている → 保護申請却下」
と必ずなるわけではありません。
一定期限後に売却可能になることが明らかであれば、まず生活保護を開始し、その後売却代金を受け取ったときに、63条による返還を求めるという処理が可能です。
したがって、整理すると、一般の株式・国債・投資信託など、資産形成に資する有価証券は原則として保有不可ですが、直ちに処分できない未公開株などについては、将来売却した際の63条返還を条件として、例外的に保護を適用できる場合があります。
要するに、**「有価証券=すべて絶対に保有不可」ではなく、「換金できる有価証券は原則活用、ただし直ちに処分できないものについては例外的な取扱いがある」**と理解すると分かりやすいです。
(A2)原則として、認められません。
厚生労働省の「生活保護法による保護の実施要領の取扱いについて」では、株券、国債証券、投資信託の受益証券など「資産形成に資する有価証券」は、保有を認めないと明確にされています。
これは、生活保護法4条の補足性の原則により、利用できる資産はまず最低生活の維持のために活用することが原則だからです。したがって、換金可能な株式や国債、投資信託などを持っている場合は、基本的には売却・換金して生活費に充てることが求められます。
例えば、生活保護受給中に50万円分の上場株式や投資信託を保有している場合、原則として、
「将来値上がりするかもしれないので、そのまま投資として持っておきたい」
という理由で保有を続けることは認められません。
ただし、重要な例外があります。保護申請時に未公開株券などを保有していて、直ちに処分することが困難であるものの、一定期限が来れば処分できることが明らかな場合には、直ちに保護を却下するのではなく、保護を適用できる場合があります。
この場合は、後日その有価証券を売却して金銭を受け取った時点で、保護開始時から存在していた資力として生活保護法63条による費用返還の対象とすることを条件に保護を適用して差し支えないとされています。
したがって、整理すると、上場株式・国債・投資信託など、換金可能で資産形成を目的とする有価証券は原則保有不可です。一方、未公開株など直ちに処分できない特殊な有価証券については、将来処分した際の63条返還を前提として例外的な取扱いがあり得ます。
つまり一言でいうと、**「株券・国債・投資信託は、生活保護受給中の投資資産として持ち続けることは原則認められない。ただし、直ちに処分できない特殊な有価証券には例外がある」**という理解で大丈夫です。
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