(Q)Aさんが生活保護を申請した場合、福祉事務所ではどのような内容を確認・調査されるのでしょうか?
(A)生活保護申請後、福祉事務所(実施機関)が行う確認・調査は、基本的に 「本当に保護が必要かどうか」 を判断するためのものです。
① 収入の確認(いくら入ってくるのか)
まず最重要ポイントです。
✅ 給与・年金
- 給与明細
- 年金振込額
- 失業給付
✅ 仕送り・援助
- 親族からの援助
- 元配偶者からの養育費
👉 「毎月いくら入ってくるか」を正確に見ます。
② 資産の確認(使えるお金・財産はないか)
✅ 預貯金
- 通帳提出
- 金融機関照会(銀行に直接確認)
✅ 不動産
- 自宅・土地の有無
- 固定資産税情報
✅ 車
- 所有の有無
- 必要性(障害・通勤等)
✅ 保険
- 解約返戻金の有無
👉 原則「活用できる資産は活用してから保護」です。
③ 扶養義務者への照会
対象
- 親
- 子
- 兄弟姉妹
「援助できますか?」という文書が送られます。
※実際には
→ 援助できないと回答するケースがほとんどです。
④ 稼働能力の確認(働けるかどうか)
✅ 年齢
✅ 病気・障害の有無
✅ 医師の意見書
✅ 就労歴
働けると判断されると
→ 「求職活動指導」が入ります。
入院中や重度障害の場合は
→ 稼働能力なしと判断されやすいです。
⑤ 他法他施策の活用確認
生活保護は「最後のセーフティネット」です。
そのため
- 失業給付
- 傷病手当金
- 障害年金
- 各種手当
- 生活福祉資金
などが使えないか確認されます。
⑥ 生活状況の実態調査
家庭訪問
- 住環境
- 同居人
- 実際の生活状況
近隣聞き取り(まれ)
不正疑いがある場合のみ。
⑦ 医療扶助の必要性
入院中の場合は特に重要です。
- 入院理由
- 医療費見込み
- 継続入院の必要性
全体の流れ(時系列)
- 申請受理
- 面談
- 書類提出
- 調査(約2週間〜30日以内)
- 決定通知
※原則14日以内
※調査に時間がかかる場合30日以内
よくある誤解
❌ すぐ銀行口座を凍結される
→ されません
❌ 親に必ず援助させられる
→ 強制ではありません
❌ 少しでも預金があれば却下
→ 生活費相当額は認められることも多い
行政書士として押さえる実務ポイント
✔ 通帳は事前に整理
✔ 不自然な大口出金は説明準備
✔ 扶養照会の事前説明
✔ 稼働能力の医学的資料の確保
✔ 医療扶助先行の説明戦略
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