(Q3)管理責任者の欠如と個別支援計画未作成の両方が該当する場合、それぞれの減算事由はどのように適用されますか?(Q4)本事例において、いずれの減算も適用される場合、事業所はどのように対応すべきですか?
(A3)はい。児童発達支援管理責任者欠如減算と個別支援計画未作成減算の両方に該当する場合、原則として両方を重ねて二重に減算するのではありません。
こども家庭庁のQ&Aでは、この2つの減算はどちらも事業所の体制に関係し、相互に連動して発生することが多いため、**「減算となる単位数が大きい方のみを適用する」**とされています。
例えば、児童発達支援管理責任者が退職して後任が決まらず、
児発管が不在
→ 個別支援計画の作成・更新ができない
→ 児発管欠如減算にも該当
→ 個別支援計画未作成減算にも該当
という状態になったとしても、両方を単純に掛け合わせて報酬を下げるわけではありません。
具体的には、仮に同じ月について、
児発管欠如減算による減算額が大きい場合
→ 児発管欠如減算のみを適用
逆に、
個別支援計画未作成減算による減算額の方が大きい場合
→ 個別支援計画未作成減算のみを適用
という考え方になります。
特に児発管欠如減算については、減算適用開始から**5か月未満は所定単位数の70%、5か月以上継続すると50%**となるため、欠如期間が長くなると減算が大きくなります。
したがって実務では、月ごと・利用児童ごとに、
① 児発管欠如減算に該当するか
② 個別支援計画未作成減算に該当するか
③ 両方なら、どちらの減算単位数が大きいか
を確認して、大きい方だけを適用すると整理すると分かりやすいです。
なお、重要なのは「児発管がいない=自動的に全利用児童が個別支援計画未作成になる」とは限らない点です。児発管欠如の発生日、既存の個別支援計画の有効状況、更新時期などによって個別支援計画未作成減算の対象期間が異なる可能性があります。令和6年度Q&Aでも、児発管未配置時の計画・報酬算定について一定の取扱いが示されています。
結論としては、「児発管欠如減算+個別支援計画未作成減算」を二重にかけるのではなく、両方に該当した場合は減算額が大きい方のみを適用する、と覚えておくとよいです。
(Q4)はい。本事例のように、「児童発達支援管理責任者欠如減算」と「個別支援計画未作成減算」の両方に該当する場合、事業所としては、まず減算を正しく適用したうえで、児発管の確保と個別支援計画の正常化をできるだけ早く行う必要があります。
ポイントは、2つの減算を単純に重ねて適用するのではないことです。こども家庭庁のQ&Aでは、この2つは相互に連動する減算であるため、両方に該当する場合は、減算となる単位数が大きい方のみを適用すると明確に示されています。
事業所の対応は、実務上は次の順番で考えると分かりやすいです。
- いつから児発管が欠如したのかを確定する
退職日、休職開始日、配置要件を満たさなくなった日などを確認します。児発管の必要員数を満たしていない場合は「児童発達支援管理責任者欠如」として体制届上の対応も必要になります。 - 個別支援計画の状況を利用児童ごとに確認する
「計画があるか」だけでなく、更新期限を過ぎていないか、必要なモニタリング・説明・同意等が行われているかを確認します。児発管が欠如したからといって、全児童がその日から自動的に「個別支援計画未作成」になるわけではないため、児童ごとの状況確認が重要です。 - それぞれの減算適用期間を確認する
児発管欠如減算と個別支援計画未作成減算では、減算が始まる時期や対象となる期間が必ずしも同じとは限りません。そのため、月ごとに「どちらの減算に該当しているのか」を整理します。 - 両方が重なる期間は、大きい方の減算だけを適用する
例えば同じ月に両方の減算事由が成立していても、二重に減算するのではなく、減算単位数が大きい方を適用します。 - 速やかに後任の児発管を確保する
最も重要な是正措置です。児発管の欠如期間が長くなるほど減算も重くなるため、採用・異動等により配置基準を満たす体制を整えます。 - 児発管配置後、個別支援計画を順次適正化する
未作成・更新遅れとなっている利用児童について、アセスメント、計画原案、必要な会議、本人・保護者への説明・同意、交付など、必要な手続を適切に実施します。
例えば、児発管が4月に退職し、後任が配置できず、その間に一部の児童の個別支援計画の更新期限も過ぎてしまったとします。この場合、
児発管欠如の期間を確認
→ 各児童の個別支援計画の状態を確認
→ 両方の減算が重なる月を特定
→ 重なる月は減算額の大きい方のみ請求に反映
→ 後任児発管を配置
→ 未作成・未更新の計画を適正な手続で作成・更新
という対応になります。こども家庭庁は令和8年度についても、障害児支援の報酬告示・留意事項・Q&Aを公表していますので、実際の請求時には最新の通知と指定権者の取扱いを確認することが重要です。
特に注意したいのは、「減算して請求すれば問題が解決する」というわけではない点です。児発管の配置と個別支援計画の作成は指定基準上重要な事項なので、減算を正しく行うと同時に、欠如状態そのものを解消する是正対応が必要です。
一言でまとめると、
**「両方に該当したら大きい方の減算を適用しながら、速やかに児発管を配置し、個別支援計画を正常な状態に戻す」**という対応になります。
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