(Q3)老夫婦によるきわめて小規模な農作業の場合でも、分割認定を行う必要がありますか?(Q4)仕送りや贈与のみで生計を立てている場合、農業収入が少額であっても分割認定の対象となりますか?

(A3)この質問は、高齢の夫婦が自家用に近い非常に小規模な農業をしており、農業収入もごくわずかな場合まで、通常の農業収入と同じように12分の1の分割認定をする必要があるのか、という意味です。

簡単に言い換えると、

「老夫婦が小さな畑でわずかな農作物を作っている程度でも、農業収入として年間収入を12か月に分けて、毎月の収入として計算しなければならないのでしょうか?」

という質問です。

ポイントは、単に**「農業をしている」という事実だけで機械的に12分の1認定をするのではなく、その農作業の規模や収入の実態を確認する**ことです。

例えば、老夫婦が自宅近くの小さな畑を耕し、主として自家消費用の野菜を作り、販売による現金収入もきわめて少額である場合には、本格的な農業経営を行っている世帯とは実態が大きく異なります。

このような場合には、農業の規模、実際の収穫量・販売額、必要経費、現金収入の程度、継続性などを確認したうえで、分割認定を行うことが適当かを判断することになります。

したがって、

「老夫婦が農作業をしている → 必ず12分の1認定」

と単純に考えるのではなく、

「実質的に農業収入として分割認定するほどの規模・収入があるのか」

を見ることが重要です。

例えば、年間の販売収入がある程度まとまって発生する農業であれば、収穫期だけの収入として扱うのではなく、原則的な分割認定を検討します。一方、自家消費を中心としたきわめて小規模な農作業で、現金収入もごくわずかという場合には、その実態を踏まえた取扱いを検討することになります。

要するに、**「老夫婦による極めて小規模な農作業については、形式的に『農業をしているから12分の1』と判断するのではなく、農業の規模や実際の収入状況を確認して、分割認定の必要性を判断する」**と理解すると分かりやすいです。

(A4)はい。ポイントは、生活費の中心が仕送りや贈与であっても、実際に農業収入がある以上、その農業収入については農業収入としての認定方法を検討するということです。

厚生労働省の局長通知では、農業収入について、収入があった時から将来に向かって、原則として12分の1ずつ認定する取扱いが示されています。

この質問を簡単に言い換えると、

「普段の生活費は親族からの仕送りや贈与で賄っていて、農業から得られる収入はほんの少ししかありません。それでも農業収入は12か月に分けて認定するのでしょうか?」

という質問です。

ここでは、「何で生計を立てているか」と「農業収入をどう認定するか」は分けて考えるのがポイントです。

仕送り・贈与は、それ自体について生活保護上の収入認定を行います。一方、農業による収入が実際にあれば、農作物の収穫量や販売額などを調査し、必要な生産経費を差し引いて農業収入を算定します。

そのうえで、農業収入については原則として、

年間の農業収入 ÷ 12

という形で分割認定する考え方になります。

例えば、親族からの仕送りを主な生活費としている世帯が、小規模な農業から必要経費控除後で年間6万円の収入を得たとします。原則的な12分の1認定であれば、

6万円 ÷ 12か月 = 月5,000円

として農業収入を認定することになります。

したがって、「農業収入が生活の中心ではない」「主に仕送りで生活している」という理由だけで、農業収入の分割認定をしなくてよいことにはなりません。

ただし、前のご質問にも関係しますが、農業収入が極めて少額である場合の具体的な処理については、保護開始時の手持金・収入充当額の取扱いなど、別の通知上の取扱いが関係する場合があります。厚労省資料でも、保護開始時の農業収入について年金収入の例により扱い、少額の場合の処理を示しているものがあります。

要するに、**「仕送りや贈与だけで生活している世帯であっても、別に農業収入が実際に発生しているなら、その農業収入は原則として農業収入のルールに従って認定する。生活の主な収入源が仕送りであることだけを理由に、農業収入を認定対象から外すことはない」**と理解すると分かりやすいです。

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