(Q)学習塾費等を収入認定除外していたが、高等学校等への進学を断念した場合や高等学校等を中退してしまった場合、既に収入認定除外をしていた費用は返還することになるのでしょうか。
(A)はい。この質問は、生活保護世帯の子どもが、高校進学などのために学習塾費等を収入認定から除外してもらっていたものの、結果的に進学を断念したり、高校を中退したりした場合、そのお金を返還しなければならないのかという質問です。
① 結論
進学を断念したり、高校を中退したりしたという理由だけで、既に収入認定除外が認められた学習塾費等を、直ちに返還しなければならないわけではありません。
重要なのは、収入認定除外を受けた当時、進学や就学のために必要な費用として適切に使用されていたかどうかです。
② 具体例で説明します
【事例1】高校進学を目指して学習塾に通っていたが、進学を断念した場合
生活保護世帯の中学生Aさんが、高校進学を目指してアルバイト収入などを学習塾費に充て、収入認定除外を認められていたとします。
しかし、その後、家庭の事情や本人の希望によって高校進学を断念しました。
この場合、学習塾に通っていた当時は高校進学を目指しており、塾費用も実際に支払っていたのであれば、進学しなかったことだけを理由に、過去の収入認定除外を取り消して返還を求めるものではありません。
【事例2】高校に進学したが、途中で中退した場合
生活保護世帯のBさんが、高校進学に必要な学習塾費等について収入認定除外を認められ、その後、高校に入学しました。
しかし、入学から半年後に高校を中退しました。
この場合も、当初の目的に沿って適切に使用された費用については、中退したという事実だけで返還を求めるものではありません。
③ 返還が問題となるのはどのような場合ですか?
例えば、次のような場合には、取扱いを改めて確認する必要があります。
- 学習塾費として収入認定除外を受けたものの、実際には塾に通っていなかった場合
- 学習塾費として認められたお金を、別の目的に使用していた場合
- 進学を断念した後も、使う予定のない費用をそのまま保有している場合
- 虚偽の申告によって収入認定除外を受けていた場合
特に、既に学習塾費として適切に支出したお金と、まだ使わずに残っているお金は区別する必要があります。
未使用の金銭については、進学断念後の使途や保有状況に応じて、収入・資産認定の見直しが必要となる場合があります。
また、虚偽申告などがあった場合には、生活保護法第78条による徴収等が問題となる可能性があります。
④ 判断する際に重要なこと
福祉事務所では、主に次の点を確認します。
- 収入認定除外を認めた時点で、進学や就学の意思があったか。
- 学習塾費等が実際に必要な費用だったか。
- 認められた目的に沿って使用されていたか。
- 進学断念や中退後に、未使用の金銭が残っていないか。
結果として進学できなかったことと、当初の収入認定除外が不適切だったことは、別の問題です。
⑤ まとめ
この質問を一番簡単にまとめると、
高校進学を断念した場合や、高校入学後に中退した場合でも、既に学習塾費等として適切に使用され、収入認定除外が認められていた費用については、進学断念や中退を理由として直ちに返還を求めるものではありません。ただし、未使用の金銭が残っている場合や、目的外使用・虚偽申告があった場合には、別途確認が必要です。
ということです。
つまり、「高校に進学しなかった」「高校を中退した」という結果だけで、過去に認められた学習塾費等を返還する必要が生じるわけではないということです。
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