(Q1)専門的支援を実施する際、1対1の個別支援が必要ですか?(Q2)理学療法士などの専門職が、対象者に対して一定時間を通じて直接支援を行う必要がありますか?
(A1)結論
必ずしも1対1(マンツーマン)の個別支援である必要はありません。
専門的支援は、基本的には個別支援を想定していますが、児童の状況や支援内容によっては、小集団(グループ)で実施することも認められています。
ただし、一人ひとりに対する専門的な支援が十分に行えることが条件です。(cfa.go.jp)
基本は個別支援
専門的支援実施加算では、
理学療法士(PT)、作業療法士(OT)、言語聴覚士(ST)、心理担当職員などの専門職が、
- 専門的な評価(アセスメント)
- 専門的な訓練
- 助言・指導
を行うことが求められています。
そのため、
児童一人ひとりの課題に応じた個別性の高い支援
が基本となります。
小集団での支援も可能
一方で、
次のような支援は、小集団で実施した方が効果的なことがあります。
例えば、
- コミュニケーション練習
- ソーシャルスキルトレーニング(SST)
- 集団遊び
- ルール理解
- 協調運動
このような場合は、
概ね5人程度までの小集団で専門的支援を行うことも認められています。(cfa.go.jp)
小集団で行う条件
小集団で実施する場合でも、
次の条件を満たす必要があります。
- 一人ひとりの支援目標に沿った支援であること
- 専門職が各児童の状況を把握しながら支援できること
- 個別支援計画・専門的支援実施計画に基づいていること
- 支援効果が期待できること
つまり、
単に複数人をまとめて見るだけでは認められません。
認められない例
例えば、
- 大人数で自由遊びを見守るだけ
- 一斉保育を行うだけ
- 専門職がほとんど関与しない活動
このような支援は、
専門的支援実施加算の対象にはなりません。
具体例
〇 個別支援
言語聴覚士が、
1人の児童に対して
- 発音練習
- 絵カードを使った意思表示
を30分実施。
→ 専門的支援として適切です。
〇 小集団支援
作業療法士が、
4人の児童に対して
- バランス運動
- 協調運動
- 順番を待つ練習
を行い、
一人ひとりに助言や評価を行う。
→ 小集団であっても専門的支援として認められます。
× 対象外
10人以上を一斉に集め、
専門職は見守るだけ。
→ 一人ひとりへの専門的支援とはいえないため、加算の対象にはなりません。
まとめ
専門的支援を実施する際は、
- 1対1の個別支援が基本
- 必ずしもマンツーマンである必要はない
- 概ね5人程度までの小集団で実施することも可能
- 小集団の場合でも、一人ひとりに対する専門的支援が十分に行われることが条件
つまり、
専門的支援は「1対1でなければならない」わけではありませんが、児童一人ひとりに合わせた専門的な支援が確保されていることが最も重要です。 (cfa.go.jp)
(A2)結論
はい、専門的支援実施加算を算定する場合、理学療法士(PT)・作業療法士(OT)・言語聴覚士(ST)などの専門職が、対象児に対して一定時間、直接専門的支援を行う必要があります。
ただし、その日の利用時間すべてを専門職が付きっきりで支援する必要はありません。 こども家庭庁のQ&Aでは、専門的支援の時間は少なくとも30分以上確保することとされています。
例えば、放課後等デイサービスを3時間利用している児童に対し、
- 通常支援:2時間30分
- PTによる専門的支援:30分
という形でも要件を満たし得ます。専門職が3時間すべて直接支援する必要はありません。
また、必ずしも1対1である必要もなく、個別支援を基本としつつ、児童一人ひとりのニーズに応じた支援が確保されていれば、5名程度までの小集団で実施することも可能です。さらに、別の職員を配置したうえで、2つの小集団を組み合わせる方法も認められています。
重要なのは、単に専門職が勤務しているだけではなく、専門的支援実施計画に基づき、専門職がその専門性を活かして実際に支援を行うことです。たとえばPTであれば姿勢・運動面、STであれば言語・コミュニケーション面など、計画に位置付けた専門的支援を直接実施します。
したがって、簡単に整理すると、
専門職による直接支援は必要。
ただし、利用時間の最初から最後まで行う必要はなく、1回あたり少なくとも30分以上の専門的支援を確保すればよい。
という取扱いです。
なお、この30分は、専門職が単に見守っている時間ではなく、対象児に対して専門的支援実施計画に基づく支援を実際に行っている時間として確保する必要があります。
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