(Q1)強度行動障害児支援加算を算定する際、実践研修修了者や中核的人材研修修了者(※1放課後等デイサービスのみ)は、どのような配置で要件を満たすことができますか?(Q2)実践研修修了者や中核的人材研修修了者の配置について、「常勤」や「常勤専従」でなくても算定が可能とされていますが、具体的にはどのような場合に該当しますか?

(A1)結論

強度行動障害児支援加算では、研修修了者が「事業所に在籍しているだけ」では足りず、対象児童への支援に実際に関与できる配置が必要です。

特に、実践研修修了者や、放課後等デイサービスで用いられる中核的人材研修修了者については、対象児童の支援計画の作成・見直しや、他職員への助言・指導ができる体制を確保することが重要です。

実践研修修了者の配置

実践研修修了者は、強度行動障害のある児童について、

  • 行動の背景や特性を把握する
  • 支援方法を整理する
  • 支援計画を作成・見直す
  • 他の職員へ支援方法を伝える

といった役割を担います。

そのため、原則として対象児童が利用する事業所に配置され、支援に継続的に関与できることが求められます。

必ずしも対象児童に一日中マンツーマンで付くという意味ではありませんが、単に資格者名簿に載っているだけでは不十分です。

中核的人材研修修了者の場合

放課後等デイサービスでは、より専門性の高い中核的人材研修修了者を配置して支援を行った場合に、強度行動障害児への支援をさらに評価する仕組みがあります。

中核的人材研修修了者には、

  • 対象児童の状態を専門的に評価する
  • 支援方針を組み立てる
  • 実践研修修了者や児童指導員等へ助言する
  • 支援チーム全体の支援方法を調整する

といった役割が期待されます。

つまり、自分一人で支援を全部行う人というより、事業所内の支援チームを専門的に支える中心人物という位置付けです。

常勤・専従でなければならない?

ポイントは、必ずしも「常勤専従」でなければならないとは限らないことです。

ただし、

対象児童が利用するときに必要な支援・助言・計画作成等を行える勤務・配置体制

になっている必要があります。

例えば、週1日しか勤務せず、対象児童の支援状況をほとんど把握していないような配置では、加算の趣旨を満たしにくくなります。

具体例

例えば放課後等デイサービスで、強度行動障害のあるA児を受け入れている場合です。

実践研修修了者がA児の行動特性を確認し、支援方法を整理して個別支援計画等に反映します。

さらに中核的人材研修修了者が、

  • 支援内容を確認
  • 支援職員へ助言
  • 問題行動が増えた場合に支援方法を再検討
  • チーム会議で支援方針を調整

するといった体制であれば、研修修了者の専門性が実際の支援に活用されていると考えられます。

注意点

加算を算定する場合は、誰が研修修了者なのかだけでなく、

  • 研修修了証
  • 勤務状況
  • 対象児童への支援への関与
  • 支援計画・記録
  • 職員への助言・指導記録

などを確認できるようにしておくことが重要です。

まとめ

簡単にいうと、

実践研修修了者・中核的人材研修修了者は、単に配置名簿上いるだけではなく、強度行動障害児への支援計画、支援方法の調整、職員への助言などに実際に関与できる配置が必要

ということです。

また、必ずしも対象児童に常時1対1で付く必要はありませんが、対象児童の支援を継続的に把握し、必要な専門的支援や助言ができる体制を確保することが重要です。

(A2)結論

はい、常勤や常勤専従でなくても算定可能です。

強度行動障害児支援加算における実践研修修了者や、放課後等デイサービスにおける中核的人材研修修了者については、必ずしも「常勤」または「その業務だけに専従」している必要はありません。

こども家庭庁のQ&Aでも、「常勤や常勤専従ではない単なる配置でも算定可能か」との問いに対し、**「いずれも可能」**と明示されています。

具体的には、次のような配置でも要件を満たすことが可能です。

  • 非常勤職員として勤務している研修修了者
  • 管理者など他の職務を兼務している研修修了者
  • 児童発達支援管理責任者を兼務している実践研修修了者
  • 中核的人材研修修了者について、必要な業務を遂行できる体制を確保したうえで他の業務等と兼務している場合

重要なのは勤務形態の名称ではなく、研修修了者が加算で求められている役割を実際に果たせる配置になっているかという点です。

例えば、非常勤でも可能です

放課後等デイサービスで実践研修修了者Aさんが、

  • 週3日勤務
  • 1日6時間勤務
  • 強度行動障害児の支援計画シート等の作成・見直しに関与
  • 支援職員へ支援方法を助言

している場合です。

Aさんが非常勤であっても、必要な役割を適切に担っているのであれば、「非常勤だから算定不可」ということにはなりません。

管理者との兼務も可能です

例えば、

管理者 + 実践研修修了者

という配置も可能です。

管理業務を行いながら、強度行動障害児の状態を把握し、支援計画シート等を作成・見直し、職員へ助言できる体制であれば算定できます。

児童発達支援管理責任者との兼務も可能です

実践研修修了者が、

児童発達支援管理責任者を兼務

することも認められています。

ただし、ここには重要な注意点があります。

実践研修修了者である児童発達支援管理責任者が支援計画シート等を作成する場合、

その支援計画シート等に基づいて強度行動障害児へ直接支援を行う職員は、別の職員でなければなりません。

つまり、児発管が「計画を作成する人」と「その計画に基づく直接支援をする人」を完全に兼ねることはできません。

中核的人材研修修了者の場合

中核的人材研修修了者についても、必ずしも常勤専従を求めるものではありません。

中核的人材は本来、強度行動障害のある利用者について、

  • 状態を把握する
  • 支援計画シート等を確認する
  • 支援方法について助言・指導する
  • チーム支援をマネジメントする

といった役割を担います。

国のQ&Aでは、常勤専従での配置が望ましいとしつつ、人材確保が難しい場合には、非常勤や他事業所との兼務でも差し支えないとされています。

ただし、その場合でも、必要な専門業務を実際に遂行できる勤務体制を確保する必要があります。

「名義だけ配置」は認められません

ここが実務上とても重要です。

常勤・専従でなくてもよいからといって、

「研修修了者が法人に在籍しているだけ」

では十分ではありません。

例えば、

  • 月にほとんど勤務しない
  • 対象児童の状態を把握していない
  • 支援計画シート等に関与していない
  • 他の職員への助言を行っていない

という状態では、加算の趣旨を満たしているとは言いにくくなります。

まとめ

整理すると、

常勤でなくてもOK
常勤専従でなくてもOK
管理者との兼務もOK
児発管との兼務もOK

です。

ただし、実践研修修了者・中核的人材研修修了者として求められる支援計画の作成・見直し、状態把握、職員への助言・指導などを、実際に行える勤務体制であることが必要です。

特に、実践研修修了者が児発管を兼務する場合、その人が作成した支援計画シート等に基づく直接支援は別の職員が担当する必要がある点に注意してください。

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