(Q1)人工内耳を装用し、身体障害者手帳2級以上に該当する児童の場合、どのような加算が算定できますか?(Q2)「人工内耳装用児支援加算」と「視覚・聴覚・言語機能障害児支援加算」は、要件を満たしていれば同時に算定することが可能ですか?

(A1)結論

はい。要件をそれぞれ満たせば、2つの加算を同時に算定できます。

人工内耳を装用しており、さらに視覚・聴覚・言語機能障害を理由として身体障害者手帳2級以上に該当する児童の場合、

  • 人工内耳装用児支援加算
  • 視覚・聴覚・言語機能障害児支援加算

の両方を算定することが可能です。

こども家庭庁の令和6年度報酬改定Q&Aでも、このケースについて明確に「可能である」とされています。

具体例

例えば、児童発達支援を利用しているA児が、

人工内耳を装用している

聴覚障害を理由として身体障害者手帳2級に該当する

とします。

事業所がそれぞれの加算の人員配置・支援要件を満たしていれば、

人工内耳装用児支援加算 + 視覚・聴覚・言語機能障害児支援加算

という併算定が可能です。

同じ言語聴覚士(ST)で両方の要件を満たせる場合もあります

ここも重要です。

人工内耳装用児支援加算では、一定の要件を満たす**言語聴覚士(ST)**の配置が必要です。

一方、視覚・聴覚・言語機能障害児支援加算では、意思疎通に関し専門性を有する者の配置・支援が求められます。

この場合、

人工内耳装用児支援加算のために配置しているSTが、「意思疎通に関し専門性を有する者」の要件も満たしている

のであれば、同じSTの配置・支援によって両方の加算の要件を満たすことが可能です。

「身体障害者手帳2級」なら何でも対象、ではありません

注意が必要なのはここです。

視覚・聴覚・言語機能障害児支援加算については、単に身体障害者手帳の総合等級が2級であればよいわけではありません。

視覚・聴覚・言語機能の障害を理由として、所定の等級に該当していることが必要です。こども家庭庁Q&Aでも、総合的な判定による等級ではなく、それぞれの機能障害を理由とした等級で判断するとされています。

たとえば、人工内耳を装用している児童でも、身体障害者手帳2級の主な理由が肢体不自由で、聴覚障害自体が加算の等級要件を満たしていない場合には、「2級だから視覚・聴覚・言語機能障害児支援加算も算定できる」とは判断できません。

まとめ

ご質問のケースは、

人工内耳装用 + 聴覚障害等について所定の身体障害者手帳の等級に該当

しており、それぞれの人員・支援要件を満たせば、

「人工内耳装用児支援加算」と「視覚・聴覚・言語機能障害児支援加算」の併算定が可能です。

また、人工内耳装用児支援加算で配置しているSTが、もう一方の加算の「意思疎通に関し専門性を有する者」の要件も満たしていれば、同じSTによって両加算の配置・支援要件を満たすことも可能です。

(A2)結論

はい、可能です。

「人工内耳装用児支援加算」と「視覚・聴覚・言語機能障害児支援加算」は、それぞれの算定要件を満たしていれば、同じ児童について同時に算定することができます。

こども家庭庁の令和6年度報酬改定Q&Aでも、両加算の併算定が認められる取扱いが示されています。令和8年度現在も、障害児支援の報酬告示・Q&Aはこども家庭庁から公表されています。

具体例

例えば、児童発達支援を利用する児童が、

  • 人工内耳を装用している
  • 聴覚障害について、視覚・聴覚・言語機能障害児支援加算の対象要件にも該当する

という場合です。

さらに事業所が、それぞれの加算で求められる専門職の配置や支援体制などの要件を満たしていれば、

人工内耳装用児支援加算 + 視覚・聴覚・言語機能障害児支援加算

の両方を算定できます。

つまり、どちらか一方を選択しなければならない「選択算定」ではありません。

同じ言語聴覚士(ST)が関わる場合

両加算では、言語聴覚士などの専門職による支援が重要になります。

人工内耳装用児支援加算のために配置されている言語聴覚士が、視覚・聴覚・言語機能障害児支援加算で求められる**「意思疎通に関し専門性を有する者」**としての要件も満たしている場合には、同じ職員が両方の支援に関わることも可能です。

ただし、単にSTを配置しているだけで自動的に両加算を算定できるわけではなく、それぞれの加算について対象児童・人員配置・支援内容等の要件を個別に確認する必要があります。

注意したいポイント

例えば、

「人工内耳を装用しているから、自動的に両方の加算が算定できる」

というわけではありません。

人工内耳装用児支援加算の要件を満たしていることに加えて、視覚・聴覚・言語機能障害児支援加算についても、対象児童の障害の状態や専門職の配置などの要件を満たしていることが必要です。

まとめ

簡単に整理すると、

人工内耳装用児支援加算と視覚・聴覚・言語機能障害児支援加算は併算定可能。

ただし、

それぞれの加算の算定要件を別々に満たしていることが必要

という取扱いです。

こども家庭庁の障害児支援関係の報酬改定資料・Q&Aは、こちらでまとめて確認できます。こども家庭庁「令和6年度障害福祉サービス等報酬改定について」

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