(Q1)関係機関間で連携を図る際、どのような情報交換の方法が考えられますか?(Q2)電話による情報交換を行った場合、どのような点に注意すべきでしょうか?
(A1)結論
関係機関との連携における情報交換は、必ず対面会議でなければならないわけではありません。
児童の状況や支援内容を関係者間で共有し、支援方針や役割分担を実質的に調整できる方法で行うことが重要です。障害児支援では、福祉・医療・教育などが連携して切れ目のない支援を行うことが重視されています。
主な情報交換の方法
実務上は、例えば次のような方法が考えられます。
- 対面での会議・ケース会議
- オンライン会議(Web会議)
- 電話による情報交換
- 書面・文書による情報提供
- 電子メール等による情報共有
- 支援計画や情報提供書などを用いた情報共有
- 必要に応じて関係機関を訪問して行う情報交換
ただし、加算によっては「会議を開催すること」など、情報交換の方法そのものが算定要件として定められている場合があります。 単にメールを送っただけ、資料を渡しただけで、その加算の要件を満たすとは限らない点には注意が必要です。令和6年度報酬改定では、関係機関との連携を評価する加算について個別の要件が設けられています。
どのような情報を交換するのか
例えば、児童発達支援・放課後等デイサービスと学校が連携する場合、
「最近、事業所では予定変更があると不安が強くなります」
という情報を事業所から伝え、学校から、
「学校でも同じ傾向があります。予定を絵や文字で事前に示すと落ち着きます」
という情報を受けます。
そのうえで、
「学校と事業所の両方で、予定変更を事前に視覚的に伝える」
という共通の支援方法を決めます。
これが、単なる「連絡」ではなく、支援につながる情報交換・連携です。関係機関が情報を共有することで、支援方針や役割分担を多角的に検討できることも、国の資料で示されています。
個人情報にも注意
児童の障害、健康状態、家庭状況などは重要な個人情報です。
そのため、関係機関に情報を提供するときは、本人・保護者への説明や同意など、個人情報の適切な取扱いを前提として、支援に必要な範囲で情報共有することが重要です。国も、福祉・保健・教育などの分野を越えた情報連携について、個人情報を適正に取り扱いながら進める必要性を示しています。
まとめ
簡単にいうと、
関係機関との情報交換は、対面会議だけでなく、オンライン会議、電話、書面、メール等さまざまな方法が考えられます。重要なのは、単に情報を渡すだけではなく、児童の状況や課題を共有し、支援方針・役割分担などを具体的に調整することです。
ただし、「関係機関連携加算」など特定の加算を算定するための情報交換については、加算ごとに「会議が必要か」「電話・メールだけでもよいか」が異なります。
(A2)結論
電話で情報交換すること自体は問題ありません。むしろ、日頃の連携手段として積極的に活用することが望まれています。
ただし、関係機関連携加算(Ⅰ)~(Ⅲ)については、電話による情報交換だけでは算定できません。 この加算は、関係機関との「会議の開催」または「会議への参加」を基礎として評価するものだからです。
電話を使うときは、単なる「伝言」ではなく、児童の支援に必要な情報を具体的に交換することが大切です。例えば、児童の心身の状況、最近の行動変化、学校や家庭での様子、支援上の注意点、今後の対応方針などを共有するとよいでしょう。国も、会議の場だけでなく、日頃から連携体制を確保し、その際に電話による情報交換も活用するよう求めています。
また、電話した内容は記録に残しておくことが重要です。実務上は、日時、相手方の機関名・担当者名、対象児童、共有した内容、相手から受けた情報、今後の対応などを記録しておくと、継続支援や後日の確認がしやすくなります。
個人情報にも注意が必要です。電話の相手が本当に関係機関の担当者か確認し、児童や家庭の情報は支援に必要な範囲に限って共有することが基本です。周囲に第三者がいる場所で個人情報を話すことも避けるべきです。
そして、関係機関連携加算を算定する場合に特に重要なのは、
電話で事前・事後の連絡をするのはよいが、電話だけで加算要件を満たしたことにはならない
という点です。
例えば、学校の先生と電話で児童の様子を共有しただけでは、関係機関連携加算(Ⅰ)~(Ⅲ)は算定できません。別途、対象児童について具体的な情報共有や連絡調整を行う会議の開催または参加が必要です。地域課題を話し合う会議に、その児童を単なる事例として出しただけの場合も算定対象にはなりません。
簡単にまとめると、電話は日常的な連携には有効。ただし、関係機関連携加算の算定根拠としては電話だけでは不足する、と覚えると分かりやすいです。
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