(Q)集中的支援加算(II)(居住支援活用型)を算定する場合、利用者が利用していた事業所等の役割はどのように考慮されますか?
(A)はい。集中的支援加算(Ⅱ)(居住支援活用型)では、利用者を一時的に受け入れる施設だけでなく、それまで利用していた「元の事業所」の役割も非常に重要とされています。
厚生労働省の令和6年度報酬改定Q&Aでは、この仕組みは、自傷・他害などの行動が著しく激しくなり、現在のサービス利用や生活の継続が難しくなった方について、いったん居住の場を移して集中的な支援を行うものと説明されています。そして、集中的支援が終わった後は、原則として元の事業所等へ戻ることを基本としています。
そのため、元の事業所は単に「利用者を送り出して待つ」という立場ではありません。受入先の施設・事業所が、広域的支援人材の助言を受けながらアセスメントや環境調整を行う際には、元の事業所の職員も積極的に支援に参加することが求められています。
具体的には、元の事業所には、これまでの支援状況や行動上の特徴、うまくいった対応方法、環境上の課題などを提供し、集中的支援の中で整理された新しい支援方法を学び、利用者が戻った後にもその支援を継続できるよう引継ぎを受ける役割があります。つまり、集中的支援を「一時的な預かり」で終わらせず、元の生活場所へ成果を持ち帰ることが重視されています。
また、広域的支援人材が作成する集中的支援実施計画にも、集中的支援終了後に利用者が戻る事業所への支援や、実施報告書に基づく引継ぎについて、あらかじめ記載しておくことが重要とされています。
例えば、グループホームAで生活している方の行動障害が著しく悪化し、一時的に施設Bで集中的支援を行う場合、
グループホームA → 施設Bへ情報提供・支援への参加 → 施設Bでアセスメント・環境調整 → 支援方法を整理 → グループホームAへ引継ぎ → 本人がAへ戻り支援再開
という流れが基本的なイメージです。
さらに重要なのは、集中的支援中だからといって、元の事業所との関係を切ってよいわけではない点です。厚労省Q&Aでは、集中的支援終了後に元の事業所へ戻ることを基本としているため、必要な支給決定を残しておくなど円滑なサービス利用を図ること、また、本人の意思に反して元の共同生活援助の利用契約を解除するようなことはあってはならないとされています。
したがって、簡単に言うと、
「集中的支援加算(Ⅱ)は、別の施設に任せきりにする制度ではなく、元の事業所も一緒に支援方法を学び、本人が戻った後により適切な支援を継続できるようにする制度」
と理解すると分かりやすいです。
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