(Q)多機能型のサービスを実施する場合、どのような点に注意する必要がありますか?

(A)はい。障害児通所支援でいう**「多機能型事業所」とは、同じ事業所で、例えば児童発達支援と放課後等デイサービスなど、複数のサービスを一体的に実施する事業所**です。

多機能型にすると職員や設備を効率的に活用できますが、「同じ場所で複数サービスをしているから、すべてまとめて考えてよい」というわけではありません。特に次の点に注意が必要です。

  • 利用定員の設定
    原則として多機能型として実施する複数サービスを通じて一定の定員を確保します。児童発達支援+放課後等デイサービスの場合、サービスごとの定員設定が困難なら、複数サービスの合計利用定員で設定することも可能です。障害児通所支援同士の多機能型では、原則として合計10人以上とすることができます。主として重症心身障害児者を対象として一体的に行う場合には5人以上とできる特例があります。
  • 人員配置を正しく確認する
    多機能型には人員配置の特例がありますが、どの職員でも自由に兼務できるわけではありません。例えば児童発達支援と放課後等デイサービスを多機能型で行い、同じ保育士が両方を兼務する場合、一定の条件の下で両事業の勤務時間を合計して常勤要件を判断できます。
  • 児童発達支援管理責任者や加配職員の兼務に注意する
    「基本人員として配置しているのか」「加算のための加配職員なのか」を明確にする必要があります。特に児童指導員等加配加算や専門的支援体制加算などでは、兼務の仕方によって加算要件を満たさなくなることがあります。
  • 報酬算定上の定員にも注意する
    原則として、多機能型事業所では、実施している複数サービスの利用定員の合計数に応じた定員規模の報酬を算定します。ただし、人員配置の特例を使わず必要な人員をそれぞれ配置している場合など、各サービスの定員規模に応じて算定できる取扱いがあります。
  • サービスごとの支援内容を曖昧にしない
    児童発達支援と放課後等デイサービスでは対象児童や支援目的が異なります。多機能型でも、それぞれのサービスとして適切な個別支援計画・支援内容を確保する必要があります。特に支援プログラムは、複数事業を一体的に行う多機能型であっても事業ごとに作成することとされています。

例えば「児発5人+放デイ5人=合計10人」の多機能型を運営する場合、単純に「10人定員の一つのサービス」と考えるのではなく、児発・放デイそれぞれの対象児、個別支援計画、支援プログラム、人員配置、加算要件を確認しつつ、多機能型の定員・人員・報酬の特例を適用するという考え方になります。

特に実地指導等で問題になりやすいのは、①職員の兼務、②勤務時間の切り分け、③加配職員の二重計上、④定員区分、⑤サービスごとの支援記録・計画です。

したがって、一番簡単にまとめると、「多機能型だから全部まとめてよい」のではなく、「まとめて扱える部分」と「児発・放デイ等で個別に満たさなければならない部分」を分けて管理することが重要です。

こども家庭庁「障害児支援施策」

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