(Q5)6月のサービス提供分の報酬が8月に事業所へ振り込まれる場合、職員への支給を8月中とすることはできますか?(Q6)賃金改善の配分方法について、事前に労使間でどのような対応を行うことが望ましいですか?

(A5)はい。6月のサービス提供分の報酬が8月に事業所へ振り込まれる場合、職員への処遇改善手当を8月中に支給することは認められています。

福祉・介護職員等処遇改善加算について、具体例を交えて分かりやすく説明します。

① 結論

6月分の処遇改善加算を、事業所に入金された後の8月に職員へ支給することは可能です。

令和8年度の厚生労働省・こども家庭庁のQ&A(問1-8-1)でも、この支給方法が認められています。

② 具体的な流れ

例えば、就労継続支援A型事業所の場合です。

時期内容
6月障害福祉サービスを提供し、処遇改善加算を算定する
7月国保連が6月分の報酬を審査する
8月6月分の報酬と処遇改善加算が事業所へ振り込まれる
8月中事業所が職員へ処遇改善手当を支給する

このように、加算の入金を確認してから職員に支給する方法でも問題ありません。

③ 具体例

6月分の処遇改善加算として、事業所に30万円が入金される場合を考えます。

  • 6月:処遇改善加算30万円を算定
  • 7月:国保連による審査
  • 8月:事業所に30万円が入金
  • 8月:職員に処遇改善手当を支給

このような支給方法が可能です。

ただし、実際の賃金改善額は、対象職員への配分や法定福利費の事業主負担増加分なども含めて適切に管理する必要があります。

④ 注意点

① 支給時期をあらかじめ決めておくこと

8月支給とする場合は、給与規程や処遇改善計画書との整合性を確認してください。

② 職員への説明を行うこと

処遇改善手当を2か月後に支給することについて、職員に説明し、配分方法について事前に労使の合意を得るよう努めます。

③ 必要な賃金改善額を確保すること

8月に支給する場合でも、加算額以上の賃金改善を実施する必要があります。

また、月額賃金改善要件を満たす必要がある場合は、その要件にも注意してください。

⑤ まとめ

6月のサービス提供分について、8月に事業所へ処遇改善加算が入金される場合、職員への支給を8月中とすることは可能です。

これは、厚生労働省・こども家庭庁のQ&Aで示されている支給方法の一つです。

つまり、事業所は、6月分の処遇改善加算について、6月・7月・8月のいずれかの支給方法を選択できます。

ただし、計画書との整合性や必要な賃金改善額の確保には注意が必要です。

参考資料: 令和8年度「福祉・介護職員等処遇改善加算に関するQ&A」問1-8-1(大阪府掲載)

(A6)はい。福祉・介護職員等処遇改善加算(新加算)の賃金改善の配分方法については、事前に事業者と職員が話し合い、できる限り合意を得ておくことが望ましいとされています。

分かりやすく説明します。

① 結論

処遇改善加算の配分方法については、あらかじめ労使間で協議し、合意を得るよう努めることが求められています。

ここでいう労使とは、次の意味です。

  • 労(労働者):事業所で働く職員
  • 使(使用者):事業所の経営者や法人

つまり、事業所側が一方的に配分方法を決めるのではなく、職員に説明し、理解を得ながら決めることが望ましいということです。

令和8年度の処遇改善加算に関するQ&Aでも、配分について事前に労使の合意を得るよう努めることが示されています。

② 具体的にどのような対応をすればよいのでしょうか?

例えば、就労継続支援A型事業所では、次のような対応が考えられます。

項目具体的な対応
① 配分対象者どの職員を賃金改善の対象にするか説明する
② 配分金額職員ごとにどのような基準で金額を決めるか説明する
③ 支給方法基本給・手当・賞与など、どの方法で支給するか説明する
④ 支給時期6月・7月・8月など、いつ支給するか説明する
⑤ 配分基準資格・経験・勤務時間・職責などをどのように反映するか説明する
⑥ 職員の意見質問や意見を受け付け、必要に応じて見直す

例えば、6月分の処遇改善手当を8月に支給する場合は、その理由や支給額の計算方法を事前に説明しておくことが望ましいです。

③ 労使間の合意は必ず必要なのでしょうか?

ここは重要なポイントです。

処遇改善加算の配分方法について、すべての職員から個別に書面で同意を得ることが、一律に義務付けられているわけではありません。

ただし、処遇改善計画書の内容やキャリアパス要件Ⅰ~Ⅲに関する書類は、対象となる職員に周知する必要があります。

また、就業規則の不利益変更に当たる場合には、合理的な理由に基づき、適切に労使の合意を得る必要があります。

したがって、通常の配分方法を決める場合と、既存の賃金条件を不利益に変更する場合とでは、注意すべき点が異なります。

④ 実務上、どのような方法で合意を得ればよいのでしょうか?

例えば、次のような方法があります。

事業所内で職員説明会を開催する方法

経営者や管理者が処遇改善加算の配分方法を説明し、職員から質問や意見を受け付けます。

職員代表と協議する方法

職員代表に配分案を説明し、意見を聞いたうえで配分方法を決定します。

書面で説明する方法

配分方法を記載した資料を職員へ配布し、内容を周知します。

また、説明会の議事録や配布資料などを保存しておくと、運営指導の際にも説明しやすくなります。

⑤ まとめ

処遇改善加算の賃金改善の配分方法については、事前に労使間で話し合い、できる限り合意を得ることが望ましいとされています。

具体的には、誰に、いくら、どのような基準で、いつ支給するのかを職員に説明し、意見を聞くことが大切です。

ただし、全職員の書面による同意が一律に必要というわけではありません。

なお、既存の賃金を引き下げるなど、労働条件の不利益変更を伴う場合は、通常の配分方法の決定とは別に、労働関係法令に沿った適切な対応が必要です。

参考資料: 令和8年度 福祉・介護職員等処遇改善加算に関するQ&A(大阪府掲載)

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