(Q1)賃金改善の実施月(支給時期)は、算定対象月と同一でなければなりませんか?(Q2)新加算を6月に算定する場合、職員への支給時期にはどのような選択肢がありますか?

(A1)① 結論

福祉・介護職員等処遇改善加算による賃金改善の支給月は、必ずしも加算の算定対象月と同じである必要はありません。

例えば、4月分の処遇改善加算について、職員への賃金改善を5月の給与支給時に行うことも可能です。

重要なのは、加算の算定対象月と給与の支給月を一致させることではなく、定められた期間内に必要な賃金改善を実施することです。

② 具体例

例えば、就労継続支援A型事業所で、次のような給与支給方法を採用している場合です。

加算の算定対象月賃金改善の対象月実際の給与支給月取扱い
4月4月4月原則として可能
4月4月5月原則として可能
5月5月6月原則として可能
6月6月7月原則として可能

例えば、給与が「月末締め・翌月25日払い」の事業所では、4月分の賃金改善を5月25日の給与に反映することが考えられます。

この場合、4月分の加算だからといって、必ず4月中に職員へ支給する必要はありません。

③ 加算が入金されてから支給してもよいのか?

処遇改善加算は、サービス提供月から一定期間が経過した後に事業所へ入金されます。

そのため、加算の入金後に一時金などで賃金改善を実施する方法も考えられます。

ただし、加算の入金を待てば、いつでも自由に支給を先延ばしできるという意味ではありません。

対象年度の賃金改善実施期間、月額賃金改善要件、計画書に記載した支給方法などを守る必要があります。

④ 注意点

特に、次の3点が重要です。

① 賃金改善の実施期間を守ること

処遇改善加算では、計画書に定めた賃金改善の実施期間に沿って、必要な賃金改善を行う必要があります。

② 月額賃金改善要件を満たすこと

基本給や毎月決まって支払われる手当による賃金改善が必要な部分については、一時金だけで対応することはできません。

③ 実績報告で確認できること

加算収入額と賃金改善額を適切に管理し、実績報告で必要な賃金改善が行われたことを説明できるようにします。

⑤ まとめ

処遇改善加算の算定対象月と、実際に職員へ賃金改善を支給する月は、必ずしも一致する必要はありません。

例えば、4月分の賃金改善を5月の給与で支給することは可能です。

ただし、賃金改善の実施期間や月額賃金改善要件を満たし、計画書・実績報告書と整合する形で支給することが必要です。

なお、年度をまたいで支給する場合や、加算の入金後にまとめて支給する場合には、対象年度の通知や自治体の取扱いを確認することが重要です。

(A2)はい。福祉・介護職員等処遇改善加算(新加算)を6月に算定する場合、職員への賃金改善は、6月・7月・8月のいずれかに支給する方法を選択できます。

厚生労働省のQ&Aでも、具体的な支給方法が示されています。

① 結論:支給時期には3つの選択肢があります

支給方法支給時期具体的な内容
① 当月払い6月中6月の労働時間を見込み、6月中に職員へ支給する
② 翌月払い7月中6月の労働時間に基づき、7月中に職員へ支給する
③ 翌々月払い8月中6月分の加算が事業所に入金された後、8月中に職員へ支給する

つまり、6月分の処遇改善加算を必ず6月中に支給する必要はありません。

事業所の給与支給方法や資金繰りに応じて選択できます。

② それぞれの支給方法を具体的に説明します

① 6月中に支給する方法(当月払い)

例えば、6月の処遇改善手当を1万円と見込み、6月25日の給与で支給する方法です。

この場合、6月の労働時間がまだ確定していないため、見込額で支給することになります。

特徴:職員が早く賃金改善を受けられる方法です。

② 7月中に支給する方法(翌月払い)

例えば、6月の勤務実績を確認してから、7月25日の給与で処遇改善手当を支給する方法です。

6月の労働時間が確定しているため、勤務実績に基づいた計算ができます。

特徴:月末締め・翌月払いの事業所で採用しやすい方法です。

③ 8月中に支給する方法(翌々月払い)

例えば、6月に提供した障害福祉サービスの報酬について、7月に国保連の審査を受け、8月に事業所へ入金された後、職員へ支給する方法です。

特徴:加算が事業所へ入金された後に支給できるため、資金繰りの負担を軽減できます。

この方法も、厚生労働省のQ&Aで認められています。

③ 事業所が自由に選んでもよいのでしょうか?

基本的には、事業所が支給方法を選択できます。

ただし、次の点に注意が必要です。

  1. 支給方法をあらかじめ決めること
    給与規程や処遇改善計画書との整合性を確認します。
  2. 職員に説明すること
    いつ、どのような方法で支給するのかを説明し、配分方法について事前に労使の合意を得るよう努めます。
  3. 必要な賃金改善額を確保すること
    加算収入に見合う賃金改善を、定められた期間内に実施する必要があります。
  4. 月額賃金改善要件を守ること
    基本給や毎月決まって支払われる手当による改善が必要な部分については、その要件も満たさなければなりません。

④ まとめ

6月に新加算を算定する場合、職員への支給時期は次の3つから選択できます。

  • 6月支給: 当月中に見込額で支給する。
  • 7月支給: 6月の勤務実績に基づいて翌月に支給する。
  • 8月支給: 加算が事業所へ入金された後に支給する。

結論として、6月分の新加算を8月に支給することも認められています。

ただし、支給時期を変更する場合には、賃金改善の実施期間や給与規程との整合性に注意してください。

参考資料: 厚生労働省「福祉・介護職員等処遇改善加算等に関するQ&A」問1-8-1

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