(Q)「令和6年度に2.5%、令和7年度に2.0%のベースアップ」は、処遇改善加算の算定要件ではなく、各障害福祉サービス事業所・施設等が目指すべき目標という理解でよいですか。
(A)はい。その理解で正しいです。
「令和6年度に2.5%、令和7年度に2.0%のベースアップ」は、福祉・介護職員等処遇改善加算を算定するための必須要件ではなく、各障害福祉サービス事業所・施設等が目指すべき賃金改善の目標として示されたものです。
分かりやすく説明します。
① 2.5%・2.0%のベースアップとは?
令和6年度の報酬改定では、福祉・介護職員の賃金改善について、次の目標が示されました。
| 年度 | ベースアップの目標 |
|---|---|
| 令和6年度 | 2.5% |
| 令和7年度 | 2.0% |
ここでいうベースアップとは、基本給や毎月決まって支払われる手当を引き上げることです。
例えば、職員の月給が20万円の場合、単純計算では次のようになります。
- 2.5%の引上げ:月額5,000円
- 2.0%の引上げ:月額4,000円
※これは説明のための計算例であり、個々の職員について、この金額の引上げが義務付けられているわけではありません。
② 2.5%・2.0%を達成しなければ加算を算定できない?
いいえ。達成していなくても、それだけを理由に加算が算定できなくなるわけではありません。
例えば、ある事業所の令和6年度のベースアップ率が2.0%だったとします。
国が示した目標の2.5%には届いていませんが、処遇改善加算の算定要件を満たしていれば、加算を算定できます。
つまり、目標を達成していないことと、算定要件を満たしていないことは別の問題です。
③ では、何を守る必要があるのでしょうか?
処遇改善加算を算定するためには、対象年度・加算区分に応じた要件を満たす必要があります。
主なものは次のとおりです。
- 賃金改善要件
原則として、処遇改善加算による収入額以上の賃金改善を実施すること。 - 月額賃金改善要件
基本給や毎月決まって支払われる手当による賃金改善について、定められた要件を満たすこと。 - キャリアパス要件
職位・職責・賃金体系、研修、昇給制度など、算定区分に応じた要件を満たすこと。 - 職場環境等要件
職員の働きやすさや職場環境の改善に関する取組を実施すること。
これらの要件を満たしているかどうかが重要です。
④ 具体例
就労継続支援A型事業所で、次のような状況だったとします。
| 項目 | 事業所の状況 |
|---|---|
| 令和6年度のベースアップ率 | 2.0% |
| 国が示した目標 | 2.5% |
| 加算収入額 | 300万円 |
| 賃金改善額 | 310万円 |
| その他の算定要件 | すべて満たしている |
この場合、ベースアップ率は国の目標に届いていません。
しかし、加算収入額以上の賃金改善を実施し、月額賃金改善要件なども満たしていれば、2.5%に届かなかったことだけを理由に加算が認められなくなることはありません。
⑤ まとめ
「令和6年度に2.5%、令和7年度に2.0%のベースアップ」は、加算の算定要件ではなく、事業所が目指すべき目標です。
したがって、2.5%や2.0%を達成していなくても、直ちに処遇改善加算が算定できなくなるわけではありません。
ただし、加算収入額以上の賃金改善や月額賃金改善要件など、実際の算定要件は必ず守る必要があります。
なお、この数値目標は令和6・7年度の報酬改定に関するものです。令和8年度の算定については、令和8年度に適用される要件を別途確認する必要があります。
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