(Q)一部の職員の賃金水準を引き下げ、他の職員の賃金水準を引き上げた結果、事業所・施設全体の職員の賃金水準が低下していない場合、特別事情届出書の提出は不要ですか。
(A)はい。事業所・施設全体の賃金水準が低下していない場合は、原則として特別事情届出書の提出は不要です。
① 特別事情届出書とは?
福祉・介護職員等処遇改善加算において、事業の継続を図るため、やむを得ず職員全体の賃金水準を引き下げる場合に提出する書類です。
② 具体例
ある障害福祉サービス事業所に、職員が5人いるとします。
| 職員 | 賃金の変更 |
|---|---|
| A職員 | 月額10,000円引き下げ |
| B職員 | 月額10,000円引き下げ |
| C職員 | 月額10,000円引き上げ |
| D職員 | 月額10,000円引き上げ |
| E職員 | 変更なし |
| 合計 | 増減なし |
この場合、一部の職員の賃金は下がっていますが、事業所全体の賃金総額は変わっていません。
職員数や勤務時間などの条件も同じで、事業所全体の賃金水準が低下していなければ、原則として特別事情届出書の提出は不要です。
③ 注意点
ただし、次の点には注意が必要です。
- 賃金総額だけで判断しないこと
- 職員数や勤務時間の変化なども考慮して、賃金水準が低下していないか確認します。
- 一部の職員の賃金を自由に引き下げられるわけではないこと
- 労働契約法や就業規則などに従い、適法に賃金を変更する必要があります。
- 処遇改善加算の要件を満たすこと
- 加算による賃金改善額が必要な水準を満たしていることなど、処遇改善加算の算定要件は引き続き守る必要があります。
④ まとめ
一部の職員の賃金を引き下げても、他の職員の賃金を引き上げることで、事業所・施設全体の賃金水準が低下していなければ、原則として特別事情届出書の提出は必要ありません。
ただし、個々の職員の賃金引下げについては、労働関係法令を遵守する必要があります。
つまり、「一人でも賃金を下げたら届出が必要」ということではなく、「事業所全体の賃金水準が下がっているかどうか」が判断のポイントです。
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