(Q)Aさんは7年前に購入した自家用車を日常の買い物や娯楽目的で使用しています。現在、その車の市場価値は査定上ゼロ円とされています。
その後、Aさんは生活保護を申請し、保護開始決定を受けました。
1️⃣ 査定額がゼロ円であることを理由として、生活保護受給中も自動車の保有を継続することは可能でしょうか。
2️⃣ なお、当該自動車についてローン残債がある場合、取扱いはどのように変わるでしょうか。
(A)① 査定額ゼロ円なら保有できる?
✅ 結論
原則は「できません」。
理由は、
生活保護では
🚫「自動車は原則として保有不可」
という運用だからです。
🔎 なぜゼロ円でもダメなのか?
生活保護で問題になるのは
- 「売れるかどうか」だけではなく
- 「維持費がかかるかどうか」
です。
自動車を持っていると
- ガソリン代
- 任意保険
- 車検費用
- 修理費
- 駐車場代
などが発生します。
👉 これらは最低生活費に含まれていない支出なので、
「自立助長に必要な場合」以外は認められません。
🚗 例外的に認められるケース
以下のような場合は保有可能なことがあります。
- 障害者で公共交通機関の利用が困難
- 山間部など交通機関が著しく不便
- 就労のために不可欠
- 通院のため不可欠
👉 ただの「買い物や娯楽目的」ではまず認められません。
🧠 重要ポイント
❌「査定ゼロ=資産価値なし=OK」ではない
✅「生活上必要不可欠かどうか」が判断基準
② ローン残債がある場合
これはさらに厳しくなります。
✅ 原則
生活保護中に
🚫 ローン返済は認められません
理由は、
生活保護費は
👉「借金返済のためのお金ではない」からです。
🔴 実務上の扱い
ローンが残っている場合:
① 車は処分指導
原則、売却または返却を求められます。
② ローン会社が引き上げ
所有権留保がある場合は回収されることが多いです。
③ 残債が残る場合
→ 債務として扱われる(支払いは停止)
生活保護費からローン返済は不可。
📌 ケースワーカーが見るポイント
- 所有者は誰か(所有権留保?)
- 残債額
- 解約時違約金
- 任意保険の有無
🟡 例外的に認められる可能性
以下のような事情があれば交渉余地があります:
- 通勤不可欠
- 医療上必要
- 返却すると逆に多額の損失発生
ただしハードルは高いです。
🔵 まとめ(実務整理)
| 状況 | 原則 |
|---|---|
| 査定ゼロ円 | ❌ 原則保有不可 |
| ローンなし | 必要性があれば例外可 |
| ローンあり | ❌ ほぼ処分指導 |
| 障害・通院不可欠 | 例外許可の可能性あり |
🏛 法的根拠
問答集(自動車保有関係)
生活保護法4条(補足性の原理)
実施要領第3の9(資産活用)
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