(Q)住宅ローン返済が未了で、生活保護を申請する際に、居住していない不動産(非居住用不動産)を所有している場合、福祉事務所からどのような対応を求められる可能性がありますか?

(A)生活保護申請時に
「住宅ローンが残っている」「しかも今住んでいない不動産を持っている」
という場合は、福祉事務所はかなり厳しく確認します。

結論から言うと――

👉 原則は「売却して生活費に充ててください」という対応になります。

わかりやすく整理します。


① なぜ問題になるのか?

生活保護は
「利用できる資産はすべて活用してから」 という制度です(資産活用の原則)。

非居住用不動産は、

  • 自分が住んでいない
  • 収益物件でもない
  • 投資目的や空き家状態

であれば、基本的に「資産」と判断されます。


② 福祉事務所から求められる可能性がある対応

① 売却の指導(最も多い)

  • 不動産の査定書提出
  • 売却活動の開始
  • 不動産会社との媒介契約書提出

👉 「いつまでに売却する予定か」スケジュールを出すよう求められます。


② 売却してもローンが残る場合(オーバーローン)

例:

  • 売却価格 800万円
  • ローン残債 1,200万円

→ 400万円不足

この場合でも、

  • まず売却努力を求められる
  • 金融機関との任意売却協議を指導される
  • 破産手続きの検討を求められることもある

という流れになります。


③ 賃貸に出せる物件の場合

「家賃収入を得られるのでは?」と判断されると、

  • 賃貸活用の検討を求められる
  • 家賃収入を保護費から控除

される可能性があります。


④ 売却が困難な場合

例えば:

  • 共有持分のみ
  • 山林・原野
  • 著しく価値が低い
  • 解体費の方が高い

このような場合は、

👉 「処分価値なし」と判断されることもあります。

ただし、
査定資料の提出はほぼ必須です。


③ 住宅ローン返済中の場合の注意

生活保護費から住宅ローンは払えません。

なぜなら、

住宅ローン=「資産形成」

とみなされるからです。

そのため、

  • ローン返済継続は原則不可
  • 競売・任意売却に進む可能性あり

という現実的な問題が出てきます。


④ 実務でよくある流れ

  1. 申請
  2. 不動産登記事項証明書提出
  3. 残債証明提出
  4. 査定書提出
  5. 売却活動開始
  6. 売却完了まで一時的に保護継続(条件付き)

⑤ 例外的に認められる可能性があるケース

  • DV避難中
  • 近く再居住予定が明確
  • 売却すると著しい損失になる合理的理由がある
  • 売却不能(客観資料あり)

ただし、ハードルは高いです。


🔎 まとめ(超シンプル)

非居住不動産を持っていると:

✅ 原則 → 売却指導
✅ ローンは保護費から払えない
✅ 査定書提出はほぼ必須
✅ 売却できない合理的事情があれば例外あり

義足行政書士事務所のホームページ