(Q)入浴支援加算の要件として、浴室や浴槽、衛生上必要な設備を備え、適切な管理を行うことが求められていますが、これ以外に浴室面積などの設備に関する具体的な要件はありますか?

(A)結論

「浴室は○㎡以上」「浴槽は○㎡以上」といった具体的な面積基準は定められていません。

こども家庭庁の令和6年度報酬改定Q&Aでは、入浴支援加算について、具体的な平米数などによる面積要件は設けていないと明確にされています。

ただし、面積基準がないからといって、どのような浴室でもよいわけではありません。

求められる設備の考え方

入浴支援加算を算定する事業所では、対象となる医療的ケア児・重症心身障害児を安全に入浴させるため、

  • 必要な浴室
  • 浴槽
  • 衛生上必要な設備

を備え、衛生的に管理する必要があります。

さらに、利用児童の身体状況や障害特性に応じて、安全かつ適切に入浴支援できる「構造・広さ」を確保することが求められています。

つまり、

「○㎡以上」という一律基準ではなく、「その児童を安全に入浴させられる十分なスペースがあるか」で判断する

という考え方です。

例えば車いすの児童の場合

車いすを利用する重症心身障害児に入浴支援を行うのであれば、

「浴室がある」というだけでは十分ではありません。

車いすから入浴用機器への移乗、介助者による介助、必要な入浴機器の使用などを安全に行えるスペースが必要です。

例えば、児童の状態によって2人介助が必要なのであれば、2人の職員が安全に介助できる広さが求められると考えられます。

浴槽が絶対に必要というわけでもありません

ここも重要です。

対象児童の状態・特性に応じて、

  • ミスト浴
  • シャワー浴

による入浴支援も認められています。

その場合、浴槽を使用しない支援方法であれば、浴槽そのものがなくても、安全・適切に入浴支援を行うための入浴機器と入浴環境が整っていれば算定可能です。

一方、清拭だけでは入浴支援加算の対象になりません。

また、単なる水遊びや、洗身を伴わず単にシャワーを浴びさせるだけの場合も、入浴支援とは認められません。

他の事業所の浴室を借りてもよい?

原則として、浴室・浴槽・入浴機器は自事業所に備えることが基本です。

ただし、

同一法人が運営する「隣接した事業所」の設備

については共用できます。

一方、

  • 別法人の事業所
  • 同一法人でも隣接していない事業所

の浴室等を利用して加算を算定することは認められていません。

まとめ

入浴支援加算の設備要件を簡単に整理すると、具体的な「○㎡以上」という浴室面積の数値基準はありません。

その代わり、

対象となる医療的ケア児・重症心身障害児の身体状況や障害特性を踏まえて、安全に入浴・移乗・介助等を行える構造と十分な広さを確保する

ことが必要です。

したがって、実地指導等では単純に「浴室が何㎡あるか」だけではなく、実際にその児童を安全に入浴させられる設備・スペース・介助体制になっているかが重要な確認ポイントになります。

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