(Q)入院または入所中、もしくは局長通知第1の2の(81)に掲げる施設に入所中の者のみを相当長期間保護している場合で、世帯分離後の出身世帯の生計中心者が代替わりしたとき、同一世帯として認定することが適当でないと認められる場合には、別世帯とみなして差し支えないか?
(A)はい、一定の条件をすべて満たせば、出身世帯とは「別世帯」とみなして差し支えありません。
厚生労働省の現行の生活保護実施要領の取扱いでは、世帯分離によって入院・入所中の人だけを相当長期間保護している場合に、出身世帯の生計中心者が代替わりするなどして、社会通念上、もはや同一世帯として扱うのが適当でないときは、次の3要件をすべて満たせば別世帯とみなせるとされています。
- 世帯分離後の入院・入所期間がおおむね5年以上にわたり、今後も引き続き長期間に及ぶこと
- 世帯分離されている本人に対して、出身世帯員の誰も生活保持義務関係にないこと
- 世帯分離後に、出身世帯の生計中心者が代替わりしていること
ここでいう「生活保持義務関係」とは、典型的には夫婦間や、親と未成熟の子との関係を指します。したがって、こうした強い扶養関係が出身世帯側に残っていないことが必要です。
たとえば、本人が施設に入所してから7年が経過し、今後も長期入所が見込まれていて、もともとの親世代が亡くなるなどして出身世帯の生計中心者が兄弟・甥などに代わり、しかも本人と現在の出身世帯員との間に生活保持義務関係がない場合です。このような状況で、実態としても「元の家族世帯の一員」と扱うのが不自然なら、単なる世帯分離の継続ではなく、本人を出身世帯とは別世帯とみなすことができます。
ただし、3要件を満たせば自動的に別世帯になるわけではありません。 最後に、生活実態や家族関係を見て「社会通念上、同一世帯として認定することが適当でない」と福祉事務所が判断する必要があります。
また重要なのは、別世帯とみなしたからといって、直ちに保護の実施機関が変わるわけではない点です。厚生労働省の問答では、別世帯とみなした後も、従前の保護の実施機関が引き続き実施責任を負うとされています。
要するに、「長期入院・入所(おおむね5年以上)」「生活保持義務関係がない」「出身世帯の生計中心者が代替わり」の3条件をすべて満たし、実態上も同一世帯とみるのが不自然なら、出身世帯とは別世帯として扱ってよい、という取扱いです。
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