(Q3)加算の申請手続きはどのように行いますか?(Q4)加算の算定方法や金額はどのようになっていますか?

(A3)専門的支援実施加算の申請は、簡単にいうと、**「専門的支援を実施できる体制を整える → 必要な計画を作る → 指定権者へ加算の届出をする → 実際に支援して請求する」**という流れです。

まず事業所では、理学療法士、作業療法士、言語聴覚士、心理担当職員など、加算要件を満たす専門職を確保し、その専門職が児童をアセスメントします。そのうえで、個別支援計画を踏まえて**「専門的支援実施計画」**を作成します。こども家庭庁も、専門的支援実施加算について、この計画作成を算定要件として示しています。

次に、事業所は原則として、指定を受けている都道府県・指定都市・中核市などの指定権者へ、介護給付費等の算定に係る体制等に関する届出、いわゆる**「体制届」**を提出します。こども家庭庁は令和8年度時点の加算届出用の標準様式も公開しています。

実務上は、概ね次の流れです。

  1. 専門職の配置・資格を確認する
    PT・OT・ST・心理職など、対象となる専門職の資格証、勤務形態、勤務時間等を確認します。
  2. 児童ごとにアセスメントを行う
    「なぜ専門的支援が必要なのか」を専門職が評価します。
  3. 専門的支援実施計画を作成する
    個別支援計画との整合性をとりながら、支援目標、具体的内容、実施頻度等を定めます。
  4. 指定権者へ加算の届出をする
    「介護給付費等算定に係る体制等に関する届出書」など、自治体が指定する書類を提出します。添付書類として、勤務形態一覧表や資格証の写し等を求められることがあります。
  5. 計画に基づいて専門的支援を実施する
    届出だけでは加算は算定できません。実際に対象児童に専門的支援を行う必要があります。
  6. 実施記録を残して請求する
    実施日、支援時間、担当した専門職、具体的な支援内容、児童の反応・評価などを記録し、国保連請求時に加算を算定します。

特に重要なのは、「体制届を出したら、その事業所を利用する全児童について自動的に加算できる」というものではないことです。児童ごとに専門的支援の必要性を判断し、専門的支援実施計画を作成したうえで、実際に専門職による専門的支援を行った日について算定するという考え方です。

また、指定権者によって提出期限や添付書類が多少異なることがあります。「前月15日までに届出」「算定開始月の前月末まで」など、自治体独自の期限が設定されている場合がありますので、最終的には所在地の指定権者の届出案内を確認する必要があります。

したがって、一言でまとめると、

「専門職を配置しただけで申請できるのではなく、児童ごとのアセスメントと専門的支援実施計画を整え、指定権者へ体制届を提出し、実際に計画に基づく専門的支援を実施・記録して初めて算定できる」

という流れです。

必要であれば、次に**「専門的支援実施加算の届出時に通常必要になる書類一覧」**を、実務用チェックリスト形式で整理できます。

(A4)はい。**専門的支援実施加算は「1回150単位」**です。専門職が、児童ごとに作成した専門的支援実施計画に基づいて、個別・集中的な専門的支援を実際に行った場合に算定します。専門的支援体制加算との併算定も可能です。

算定回数には上限があり、その児童が1か月に何日利用したかによって変わります。

サービス月の利用日数算定上限
児童発達支援12日未満月4回まで
児童発達支援12日以上月6回まで
放課後等デイサービス6日未満月2回まで
放課後等デイサービス6日以上12日未満月4回まで
放課後等デイサービス12日以上月6回まで

例えば、放課後等デイサービスを月10日利用している児童について、専門職が専門的支援を4回実施した場合は、

150単位 × 4回 = 600単位/月

まで算定できます。

一方、月10日利用なのに5回専門的支援を実施しても、この区分の上限は月4回なので、算定できるのは600単位までです。

また、1単位を単純に10円として概算すると、150単位は約1,500円、4回なら約6,000円、6回なら約9,000円となります。ただし、実際の報酬額は地域区分による1単位当たりの単価によって変わるため、「150単位=必ず1,500円」というわけではありません。

さらに重要なのは、専門職が少し関わっただけでは算定できないという点です。専門的支援実施加算では、専門的支援実施計画に基づき、原則として個別支援を行い、必要に応じて小集団での支援も可能ですが、専門的支援の時間を30分以上確保することが求められています。また、本人・保護者への説明と同意、実施記録、計画の評価・見直しなども必要です。

したがって、簡単にまとめると、**「1回30分以上の専門的支援を計画に基づいて実施すると150単位。月の利用日数に応じて2回・4回・6回まで算定できる」**と覚えると分かりやすいです。

なお、前にご説明した「原則月4回」という表現だけを見ると分かりにくいですが、実際には上表のとおり、児発は最大6回、放デイは利用日数に応じて月2~6回という具体的な上限が設定されています。

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