(Q3)居宅訪問型児童発達支援の対象となる障害児には、就学児も含まれますか?(Q4)居宅訪問型児童発達支援を利用する際の条件や手続きにはどのようなものがありますか?
(A3)はい。居宅訪問型児童発達支援の対象には、就学児も含まれます。
名前に「児童発達支援」と付いているため、「未就学児だけが対象なのでは?」と誤解しやすいのですが、居宅訪問型児童発達支援については就学している障害児も対象になり得ます。
対象となるのは、重度の障害などにより、児童発達支援・放課後等デイサービスなどの障害児通所支援を利用するために外出することが著しく困難な障害児です。
したがって、例えば、
- 小学生・中学生・高校生であっても、重度の障害等によって通所が著しく困難
- 重度の身体障害や知的障害、医療的ケア等によって外出が著しく困難
- 精神障害や行動障害等によって外出・集団生活が著しく困難
といった場合には、市町村による支給決定を受けることで、居宅訪問型児童発達支援の対象となる可能性があります。
ここが通常の児童発達支援との重要な違いです。
通常の児童発達支援
→ 原則として「未就学」の障害児が対象
放課後等デイサービス
→ 原則として「就学中」の障害児が対象
居宅訪問型児童発達支援
→ 未就学児に限定されず、就学児も対象になり得る
という整理になります。
つまり、「就学しているから居宅訪問型児童発達支援は利用できない」ということではありません。 年齢や就学の有無だけでなく、「障害の状態等によって外出することが著しく困難で、通常の通所支援を受けることが難しいか」が重要な判断ポイントになります。
(A3)はい。居宅訪問型児童発達支援を利用するには、「自宅で支援を受けたい」という希望だけではなく、障害児本人の状態から、児童発達支援や放課後等デイサービスへ通うための外出が著しく困難であることが重要な条件になります。
こども家庭庁の令和8年3月版の事務処理要領では、対象者を「重度の障害の状態その他これに準ずる状態にあり、児童発達支援または放課後等デイサービスを受けるために外出することが著しく困難と認められる障害児」としています。具体例として、人工呼吸器を装着するなど日常生活に医療を要する状態や、重い疾病のため感染症にかかるおそれがある状態などが示されています。
利用までの基本的な流れ
- 市区町村の障害福祉担当窓口などに相談・申請する
居住している市区町村に、居宅訪問型児童発達支援を利用したいことを相談します。 - 障害児相談支援を利用する
居宅訪問型児童発達支援では、「単に送迎する人がいない」など、本人の障害状態以外の理由による利用ではないことを確認する必要があります。このため、こども家庭庁の資料では障害児相談支援事業所による障害児支援利用援助等の利用が必須とされています。 - 障害児支援利用計画案を作成する
相談支援専門員などが、児童・保護者の希望、障害の状態、医療的ケアの状況、生活環境などを確認し、「なぜ通所ではなく訪問支援が必要なのか」を整理します。 - 市区町村が対象となるか審査する
市区町村が、障害の状態や外出の困難さ、必要な支援内容などを確認して、居宅訪問型児童発達支援の必要性を判断します。対象となるのは、あくまで本人の状態によって通所が著しく困難な場合です。 - 支給決定・受給者証の交付を受ける
市区町村が利用を認めると、居宅訪問型児童発達支援について支給決定が行われ、障害児通所支援の受給者証に必要事項が記載されます。障害児通所支援を利用するには受給者証が必要です。 - 事業所と契約して、自宅で支援を受ける
指定居宅訪問型児童発達支援事業所と契約し、事業所が作成する個別支援計画に基づいて訪問支援が開始されます。自宅で、基本動作、知識・技能の習得、生活能力向上などのための発達支援を受けます。
特に注意したい点
例えば、「保護者が仕事で送迎できない」「送迎車がない」「事業所が遠い」だけでは、原則として対象になりません。 本人の重度障害・疾病・医療的ケアなどの状態によって、通所のための外出そのものが著しく困難であることがポイントです。
また、支給決定日数については、対象児は体調が不安定であることも想定されるため、国の資料では週2日を目安としています。ただし、将来的に通所支援などの集団生活へ移行するため、集中的に支援する場合などは例外があります。
したがって、簡単にまとめると、
「本人の障害等により通所が著しく困難」
→「市区町村へ相談・申請」
→「相談支援事業所による計画作成」
→「市区町村が必要性を確認」
→「支給決定・受給者証交付」
→「事業所と契約」
→「自宅への訪問支援開始」
という流れになります。
なお、就学児でもこの条件を満たせば対象になり得ます。令和8年3月版の事務処理要領でも、児童発達支援だけでなく放課後等デイサービスを受けるための外出が著しく困難な障害児も対象として明記されています。
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