(Q1)犯罪等により被害を受けた場合や、同一世帯に属する者から暴力を受け、生命及び身体の安全の確保を図るために新たに転居する場合、布団類や家具什器費の支給は認められますか?(Q2)上記のような転居に際し、緊急やむを得ない場合には、転居時点で実施責任を負っている実施機関が布団類や家具什器費を支給してもよいのでしょうか?

(A1)はい、一定の条件を満たせば、布団類や家具什器費の支給が認められます。

生活保護の実施要領では、犯罪被害を受けた場合や、同一世帯の者から暴力を受けたため、生命・身体の安全を確保する目的で新たに借家等へ転居する場合を、布団類・家具什器費の特別な支給対象として明記しています。

具体的には、布団については、現在使える布団が全くない、または全く使用に耐えず、代わりになるものもない場合に支給できます。現行基準では、再生で対応できる場合は1組15,300円以内、新規購入が必要な場合は1組22,500円以内です。

家具什器についても、犯罪や家庭内暴力から避難して新しい住居へ移った結果、最低生活に直接必要な家具・家電等を持っていない場合には、家具什器費を認定できます。つまり、「安全のため急いで家を出たので、生活に必要な物を持ち出せなかった」というようなケースが想定されています。

例えば、同居している配偶者から暴力を受けていたAさんが、身の安全を守るため急きょ別のアパートへ避難し、布団や最低限の家具を持ち出せなかった場合には、転居先で生活を始めるために必要な布団類・家具什器費を生活保護から支給できるということです。

さらに、緊急でやむを得ない場合には、転居時点で実施責任を負っている福祉事務所が支給して差し支えないとされています。その後に管轄する福祉事務所が変わる場合には、転居前後の福祉事務所同士で十分に連絡・調整することが求められています。

要するに、**「犯罪や家庭内暴力から逃げるための転居で、布団や最低限必要な家具・家電を持っていない場合には、通常の転居とは別に、生活保護から布団類・家具什器費を支給できる」**という取扱いです。

特にこの規定は、安全確保のため緊急避難的に転居する人が、何もない部屋で生活を始めざるを得ない状況を防ぐためのものと考えると分かりやすいです。

(Q2)はい、緊急やむを得ない場合には、転居した時点で生活保護の実施責任を負っている福祉事務所が、布団類や家具什器費を支給して差し支えありません。

厚生労働省の実施要領取扱いでも、犯罪被害や同一世帯員からの暴力を受け、生命・身体の安全確保のため新たに転居するケースについて、**「緊急やむを得ない場合は、転居時点で実施責任を負っている実施機関が支給してよい」**と明確に示されています。

たとえば、Aさんが同居人から暴力を受け、急きょ別の市へ避難し、新しい住居に布団や最低限の家具が何もない場合です。安全確保を優先する必要があるため、転居後の管轄が確定するまで支給を待つのではなく、その時点で実施責任を負っている福祉事務所が必要な費用を支給できます。

ただし、支給して終わりではありません。厚労省は、転居前後の福祉事務所同士で十分に協議・連絡することを求めています。特に、家具什器費の特別基準、暖房器具・冷房器具の購入、支給後の確認について、自治体間で食い違いが生じないよう調整する必要があります。支給後の状況確認を転居先の福祉事務所が行うことをあらかじめ取り決めるなど、連携することも示されています。

なお、家具什器費については、犯罪・暴力から安全確保のため転居し、最低生活に直接必要な家具什器を持っていないことが支給要件です。布団類についても、現に使える布団が全くない、または使用に耐えず代替品がない場合が対象になります。

要するに、**「DVや犯罪被害などで緊急避難的に転居する場合は、管轄変更を理由に支援を遅らせず、転居時点で実施責任を持つ福祉事務所が布団・家具什器費を支給してよい。その後は転居先の福祉事務所と十分に引き継ぐ」**という取扱いです。

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