(Q)下水道法第11条の3により水洗便所への改造義務が課せられている者が、市町村または扶養義務者等の助成や援助を受けて便所を改造する場合において、当該改造に際し家屋の一部を補修しなければならない真にやむを得ない事情があるとき、その家屋の補修に要する費用を住宅維持費の支給対象として取り扱ってもよいでしょうか?

(A)はい。一定の条件を満たせば、便所の改造に伴って必要となる家屋の補修費を「住宅維持費」として支給対象にできます。

厚生労働省の現行資料でも、まさにこのケースが「水洗便所への改造に伴う家屋の一部補修の取扱い」として示されています。

簡単に言い換えると、

「法律上、水洗トイレに改造しなければならず、その改造費自体は市町村や親族から援助してもらえる。しかし工事のため床や壁なども直さなければならない場合、その家屋補修部分を生活保護から出してもらえるのか?」

という質問です。

結論は、市町村や扶養義務者等から、その家屋の補修費まで助成・援助してもらうことが期待できない場合には、住宅維持費として取り扱って差し支えありません。

例えば、水洗便所への改造工事をするために床を取り壊す必要があり、工事後に床を張り直さなければ住宅として使用できないとします。この床の補修が改造工事に伴って真にやむを得ず必要になったもので、市町村の助成制度も便所の改造部分しか対象とせず、床の補修費については援助が受けられないのであれば、その補修費を住宅維持費として認定することができます。

一方、市町村の助成金や扶養義務者からの援助で家屋の補修費まで賄える場合には、まずその助成・援助を活用することになります。同じ費用を生活保護から重ねて支給する趣旨ではありません。

また、住宅維持費そのものについても、厚生労働省の局長通知では、現に居住する家屋やその従属物の修理・補修等に必要な費用を認定し、**補修規模は「社会通念上最低限度の生活にふさわしい程度」**とされています。したがって、水洗化をきっかけに必要以上のリフォームを行う費用まで対象になるわけではありません。

整理すると、①下水道法11条の3による水洗化義務がある、②水洗化に伴って家屋の一部を補修することが真にやむを得ない、③その補修費について市町村や扶養義務者等から助成・援助を受けることが期待できない、④補修内容が最低生活を維持するために必要な範囲である、という点が重要です。

したがって一言でまとめると、**「水洗便所への改造そのものを市町村等の助成で行う場合でも、その工事に伴って家屋の一部をどうしても補修しなければならず、その補修費について他からの助成・援助が期待できないときは、必要な家屋補修費を住宅維持費として支給して差し支えない」**という取扱いです。

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