(Q1)技能修得の期間が1年以内、または2年以内の場合、どのような目的であれば技能修得費の給付対象となりますか?(Q2)技能修得の期間が3年以上の場合、高等専修学校や各種学校での就学はどのような要件を満たせば認められますか?
(A1)生活保護における「技能修得費」は、就職や収入増加によって将来的に生活保護からの自立が見込まれる場合に支給される費用です。
ご質問の「技能修得の期間が1年以内または2年以内の場合」の考え方をわかりやすく説明すると、次のようになります。
1年以内の技能修得の場合
主に、比較的短期間で就職につながる資格や技能の取得が対象です。
例
- 介護職員初任者研修
- フォークリフト運転技能講習
- パソコン講座
- 簿記講座
- 調理師受験対策講座
- 医療事務講座
など、修了後に就職や転職が期待できるものです。
2年以内の技能修得の場合
1年を超える場合でも、修了後に安定した就職が見込まれ、自立助長効果が高いと福祉事務所が認める場合に対象となります。
例
- 看護師養成課程
- 准看護師養成課程
- 保育士養成課程
- 介護福祉士養成課程
- その他専門学校等の職業訓練課程
などです。
支給される費用
認められた場合は、
- 入学金
- 授業料
- 教材費
- 実習費
- 通学交通費
などが給付対象になることがあります。
重要なポイント
技能修得費は「勉強したいから」という理由だけでは認められません。
福祉事務所は、
- 修了後に就職できる見込みがあるか
- 生活保護からの自立につながるか
- 他の制度(職業訓練給付金など)を利用できないか
を総合的に判断します。
したがって、
「その技能や資格を取得することで、どのような仕事に就き、どの程度の収入が見込めるのか」
を具体的に説明できることが大切です。
行政実務では、特に看護師・介護福祉士・保育士など、人手不足分野の資格取得は比較的認められやすい傾向があります。
(A2)生活保護受給者が高等専修学校や各種学校などで3年以上の技能習得を行う場合は、原則として就学が認められないわけではなく、次のような要件を満たす必要があります。
わかりやすく言うと
生活保護では「将来、自立して働けるようになるために必要な勉強」であれば、3年以上の学校でも認められる場合があります。
主な要件は次のとおりです。
① 就学することが自立につながること
- 資格取得や技能習得によって就職が見込まれること
- 卒業後に安定した収入を得られる可能性が高いこと
② 本人の能力や適性に合っていること
- 学力や経歴から見て修了が見込めること
- 途中で挫折する可能性が低いこと
③ 他に短期間で同じ目的を達成できる方法がないこと
- 1~2年の訓練では資格取得ができない
- 3年以上の課程が必要不可欠であること
④ 世帯の生活維持に支障がないこと
- 就学によって世帯の生活が著しく困難にならないこと
- 必要に応じてアルバイトや奨学金の活用が検討されていること
⑤ 福祉事務所が妥当と判断すること
- ケースワーカーとの事前協議が必要
- 学校案内、カリキュラム、卒業後の就職見込み資料などの提出を求められることがあります
具体例
認められる可能性がある例
- 看護師養成課程(3年)
- 理学療法士養成課程(3年以上)
- 保育士養成課程
- 美容師養成施設
- 自動車整備士養成施設
など、国家資格や就職に直結する技能を習得する場合です。
実務上のポイント
福祉事務所は単に「学校へ行きたい」という理由ではなく、
「この学校を卒業すれば○○の資格を取得でき、○○の仕事に就職できる見込みがある」
という具体的な自立計画があるかを重視します。
そのため、生活保護受給者が高等専修学校や各種学校への進学を希望する場合は、就職・自立計画書を作成して福祉事務所へ説明すると認められやすくなります。
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