(Q)移送費の対象となる要保護者に付添いが必要な場合、身寄りがいないため福祉事務所の職員が付き添うとき、その付添いの費用についても移送費を適用してよいのでしょうか?

(A)結論

要保護者本人の移送費は生活扶助の「移送費」として認定できますが、福祉事務所の職員自身にかかる交通費・宿泊費・日当は、原則として本人の移送費には含めません。

職員が公務として付き添う場合、その職員の費用は、通常、福祉事務所側の出張旅費・事務費として処理します。

なぜ別扱いになるのですか?

生活保護の移送費は、基本的に、

  • 要保護者本人
  • 必要と認められた付添者
  • 実施機関の委託によって移送を手伝う者

に必要な費用を認定する仕組みです。

厚生労働省の実施要領では、一定の移送について付添者等が必要な場合、その人の交通費・宿泊料・飲食物費なども移送費として取り扱えるとされています。

ただし、福祉事務所の職員は、外部の付添者として委託された人ではなく、実施機関の職員として職務を行う人です。そのため、職員の旅費を被保護者の保護費として計上するのではなく、職員の出張に伴う公費として処理するのが基本です。

分かりやすく整理すると

費用の内容基本的な取扱い
要保護者本人の交通費生活扶助の移送費
本人に必要な宿泊料・飲食物費必要最小限度で移送費
民間の付添者に必要な交通費等要件を満たせば移送費
福祉事務所職員の交通費・宿泊費・日当福祉事務所の出張旅費・事務費
職員が同行したことで本人に追加的に必要となった費用内容に応じて本人の移送費を検討

具体例

身寄りのない要保護者を、遠方の施設へ移送する必要があり、本人は障害のため一人で移動できないとします。

福祉事務所のケースワーカーが同行する場合は、

  • 要保護者の電車代
    移送費として認定
  • 要保護者に必要な宿泊費・食費
    → 必要性があれば移送費として認定
  • ケースワーカーの電車代・宿泊費・日当
    職員の出張旅費として処理

となります。

外部の人に付き添いを依頼する場合

福祉事務所職員ではなく、実施機関が第三者に付き添いを依頼する場合は、一定の移送事由に該当し、付き添いが本当に必要であれば、その人の、

  • 交通費
  • 宿泊料
  • 飲食物費
  • 必要な場合の日当

を移送費として認定できることがあります。

ただし、単に本人が不安だからというだけではなく、病状、障害、年齢、移送先、移動距離などから、付き添いの必要性を具体的に確認します。

まとめ

身寄りがない要保護者に福祉事務所職員が付き添う場合は、

本人の費用は生活保護の移送費、職員の費用は福祉事務所の出張旅費

として分けて処理するのが基本です。

したがって、職員の付添費用まで本人の移送費として認定するのではありません。

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