(Q)A事業所が送迎を行う際に、A事業所とB事業所の利用者を同乗させることは可能ですか?その場合、送迎加算の算定は可能ですか?
(A)結論
一定の条件を満たせば、A事業所の送迎車にA事業所とB事業所の利用者を同乗させることができます。
その場合、A事業所・B事業所の両方が、それぞれ自事業所の利用者について送迎加算を算定できます。
必要な条件
1.事業所間で正式な体制を整える
例えば、次のいずれかの方法が考えられます。
- A事業所の送迎担当者が、B事業所とも雇用契約を結ぶ
- B事業所が、送迎業務をA事業所へ委託する契約を結ぶ
- 複数事業所が交通事業者へ共同で送迎を委託する
単に口頭で、
「ついでにB事業所の利用者も乗せる」
というだけではなく、送迎を行う根拠となる雇用関係や委託契約等を整える必要があります。
2.費用負担や責任の所在を決める
A事業所とB事業所の間で、あらかじめ次の事項を協議して決めます。
- ガソリン代や車両費を誰が負担するか
- 運転者の人件費をどう負担するか
- 事故が起きた場合に誰が責任を負うか
- 車両保険・任意保険の対象範囲
- 利用者の引渡し方法
- 欠席や緊急時の連絡方法
これらは、委託契約書や協定書などに明記しておくことが適切です。
3.利用者の利便性を損なわない
共同送迎によって、
- 極端に遠回りになる
- 乗車時間が必要以上に長くなる
- 到着時刻が大幅に遅れる
- 障害特性や体調に大きな負担が生じる
など、利用者の利便性を損なわないことが必要です。
4.通常の事業実施地域内で送迎する
送迎範囲は、原則として、それぞれの事業所が定めている通常の事業実施地域の範囲内である必要があります。
送迎加算はどう算定するのか
例えば、A事業所の車で次の利用者を送迎したとします。
- A事業所の利用者:3人
- B事業所の利用者:2人
必要な契約や運行体制が整い、それぞれの送迎加算の要件を満たしていれば、
- A事業所は、A事業所の利用者3人について算定
- B事業所は、B事業所の利用者2人について算定
できます。
A事業所が、B事業所の利用者分まで請求するのではありません。各事業所が、自事業所の利用者について送迎加算を算定するという取扱いです。
注意点
共同送迎が認められても、各事業所はそれぞれ、
- 送迎加算の対象となるサービスであること
- 居宅等と事業所との間の送迎であること
- 実際に送迎した利用者・日時・往路・復路を記録すること
- 加算ごとの人数や実施回数などの要件を満たすこと
が必要です。
また、同じ利用者の同じ送迎について、A事業所とB事業所が二重に算定することはできません。
まとめ
A事業所とB事業所の利用者を同じ車に乗せる共同送迎は、次の条件を満たせば可能です。
雇用契約や委託契約等を整え、費用・事故責任などを事業所間で決め、利用者の利便性を損なわず、通常の事業実施地域内で行うこと。
その場合は、A・B両事業所が、それぞれ自事業所の利用者について送迎加算を算定できます。
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