(Q1)令和4年2月からの福祉・介護職員処遇改善に関して、都道府県に対して賃金改善開始の報告様式の提出は不要になったのですか?(Q2)臨時特例交付金とは異なり、報告手続きにどのような変更があったのですか?
(A1)はい。ご質問は、令和4年2月から実施された「福祉・介護職員処遇改善臨時特例交付金」について、賃金改善を開始したことを都道府県へ別途報告する必要があったのかという内容です。
結論として、賃金改善開始の報告そのものがなくなったというより、原則として「賃金改善開始の報告様式」を都道府県へ別途提出する必要はない取扱いとなりました。
この交付金では、原則として令和4年2月分から賃金改善を実施することが要件でした。ただし、就業規則等の改定に時間を要するなど、やむを得ない場合には、2月分・3月分をまとめて後から支給するなどの取扱いも認められていました。
制度開始当初の取扱いでは、賃金改善を開始したことについて都道府県へ報告することが想定されていましたが、その後、事業者・都道府県双方の事務負担を軽減する観点から、独立した「賃金改善開始の報告」の提出は不要と整理されました。
ただし、ここは重要です。
「報告書を提出しなくてよい」=「2月から賃金改善をしなくてもよい」ではありません。
事業所側では、実際に賃金改善を行ったことを確認できるよう、給与明細、賃金台帳、就業規則・給与規程、処遇改善手当の支給記録などを保存しておく必要があります。また、交付金の計画書や実績報告書など、制度上必要な他の書類まで不要になったわけではありません。
したがって、整理すると、
令和4年2月から賃金改善を開始する
→ 「賃金改善を開始しました」という独立した報告様式の提出は原則不要
→ ただし、実際の賃金改善は必要
→ 計画書・実績報告等は別途必要
→ 賃金台帳等で実施状況を確認できるようにしておく
という考え方です。
要するに、**「都道府県への賃金改善開始報告という手続きは簡素化されたが、賃金改善そのものや、その実績を証明できる記録まで不要になったわけではない」**と理解すると分かりやすいです。
(A2)はい。ここは、**令和4年2月からの「福祉・介護職員処遇改善臨時特例交付金」と、その後の「福祉・介護職員等ベースアップ等支援加算」**を区別すると分かりやすいです。
大きな変更点は、「賃金改善を開始しました」という独立した報告を都道府県に提出する手続きが、ベースアップ等支援加算では設けられていないという点です。
臨時特例交付金では、令和4年2月から賃金改善を開始することが制度上重視され、当初、賃金改善開始の報告に関する取扱いが示されていました。一方、令和4年10月から処遇改善が報酬上の**「福祉・介護職員等ベースアップ等支援加算」**に移行すると、手続きは加算の計画書・実績報告書を中心とする仕組みに整理されました。
つまり、イメージとしては、
臨時特例交付金
「交付金を受けて賃金改善を行う」という臨時的な制度
↓
ベースアップ等支援加算
障害福祉サービス等の報酬として継続的に算定
↓
「賃金改善開始報告」を別紙で出すのではなく、処遇改善計画書等で賃金改善の内容を届け出、後に実績報告で実施結果を確認する
という変更です。
ただし、報告が不要になった=賃金改善について何も報告しなくてよい、という意味ではありません。 加算を取得する事業所には、所定の計画書の提出、必要な届出、実績報告などが求められます。また、賃金台帳や給与明細、就業規則・給与規程などによって、計画どおり賃金改善したことを説明できるようにしておく必要があります。
したがって、この質問への回答を簡潔にまとめると、
「臨時特例交付金では賃金改善開始に関する報告が問題となりましたが、その後のベースアップ等支援加算では、賃金改善開始だけを別途報告する方式ではなく、処遇改善計画書と実績報告書を中心に確認する仕組みに整理されました。」
という理解になります。
なお、令和6年度以降は処遇改善加算の体系自体が一本化・再編されていますので、現在の手続きと令和4年度当時の手続きを混同しないことも重要です。
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