(Q1)個別支援計画において定める提供時間とは、どのように設定すればよいですか?例:具体的な提供時間(例:「2時間30分」など)を定める必要がありますか?(Q2)基本報酬の時間区分(例:「3時間以下」など)と、個別支援計画で定める提供時間の違いは何ですか?
(A1)結論
個別支援計画には、単に「時間区分2」などと書くだけではなく、原則として、
「2時間30分」や「14時から16時30分まで」
のように、その児童への支援に通常必要となる具体的な時間を定めます。
ここでいう提供時間は、単なる滞在予定時間ではなく、個別支援計画に位置付けた支援内容を実施するために必要な標準的な時間です。
どのように設定するのか
児童発達支援管理責任者が、次の事情を個別に確認して決めます。
- 児童の年齢や発達状況
- 障害特性や支援上の課題
- 個別支援計画で行う具体的な支援内容
- 児童の体力や集中できる時間
- 学校・保育所の終了時刻
- 家族の希望や生活状況
- 通所する曜日や頻度
事業所が算定したい報酬区分に合わせて、形式的に時間を決めるのではありません。その児童に必要な支援内容から、適切な時間を設定することが必要です。
記載例
曜日によって同じ場合
支援の標準的な提供時間:月曜日・水曜日・金曜日、1回2時間30分
標準時間帯:14時30分~17時
曜日によって異なる場合
月曜日:15時~17時(2時間)
水曜日:14時30分~17時(2時間30分)
学校休業日:10時~14時(4時間)
曜日や学校休業日などによって支援時間が異なる場合は、それぞれの標準的な時間が分かるように記載します。参考様式にも「曜日・頻度、時間」を記載する欄が示されています。
「2時間から3時間程度」という記載でもよい?
報酬区分を明確に判断できるよう、できる限り、
2時間30分
のように具体的に記載するのが適切です。
「2~3時間程度」では、1時間30分超3時間以下の同じ区分内であっても、標準的な提供時間が不明確になります。特に延長支援加算を算定する場合は、基本となる支援時間の前後を明確にする必要があるため、開始・終了予定時刻も記載しておくことが望ましいです。こども家庭庁のQ&Aでも、「14時~17時の3時間」のように、計画上の具体的な時間を基準として説明されています。
時間区分との関係
一般的な児童発達支援・放課後等デイサービスでは、計画に定めた標準的な支援時間を次の区分に当てはめます。
| 計画上の標準的な支援時間 | 基本報酬の時間区分 |
|---|---|
| 30分以上1時間30分以下 | 時間区分1 |
| 1時間30分超3時間以下 | 時間区分2 |
| 3時間超5時間以下 | 時間区分3 |
例えば、計画上の時間が2時間30分なら、時間区分2になります。
なお、放課後等デイサービスの時間区分3は、原則として学校休業日に算定する区分です。
送迎時間は含めるのか
原則として、送迎に要する時間は、個別支援計画に定める支援の提供時間には含めません。
例えば、
- 送迎:片道30分
- 事業所での発達支援:2時間30分
の場合、計画上の支援提供時間は2時間30分です。送迎を加えた3時間30分ではありません。
30分未満でも設定できる?
支援の提供時間は、原則として30分以上に設定します。
30分未満の支援は、周囲の環境に慣れるため短時間から始める必要がある場合や、遠方から通所するためやむを得ず短時間になる場合など、市町村が必要性を認めたケースに限って報酬算定が可能です。事前に市町村と協議する必要があります。
実際の時間と違った場合
個別支援計画に2時間30分と定めていて、ある日だけ体調不良や家庭の都合で2時間になった場合は、利用者側の事情で一時的に短くなったのであれば、原則として計画上の時間を基準に基本報酬を算定できます。
ただし、毎回実際には1時間程度しか支援していないなど、計画と実態の違いが続く場合は、個別支援計画を見直す必要があります。
まとめ
個別支援計画の提供時間は、
児童に必要な支援内容を実施するための標準的な時間を、「2時間30分」「14時30分~17時」など、具体的に定める
のが基本です。
時間区分だけを書くのではなく、できる限り次の事項を明確にします。
- 利用する曜日・頻度
- 標準的な支援時間
- 開始・終了予定時刻
- 曜日や学校休業日ごとの違い
- その時間を必要とする支援内容
したがって、ご質問の例では、「標準的な支援提供時間は2時間30分」と具体的に定める方法が適切です。
(A2)結論
両者の違いは、次のとおりです。
- 基本報酬の時間区分
→ 報酬を決めるための「時間の範囲」 - 個別支援計画で定める提供時間
→ 児童ごとに必要と判断した「具体的な支援時間」
つまり、
個別支援計画で具体的な時間を決め、その時間を基本報酬の時間区分に当てはめる
という関係です。
具体例
個別支援計画に、
標準的な支援提供時間:2時間30分
と定めた場合、2時間30分は、
1時間30分超~3時間以下
に該当します。
そのため、基本報酬は時間区分2で算定します。
| 個別支援計画の具体的な提供時間 | 当てはめる時間区分 |
|---|---|
| 1時間 | 区分1 |
| 1時間30分 | 区分1 |
| 2時間30分 | 区分2 |
| 3時間 | 区分2 |
| 4時間 | 区分3 |
基本報酬の時間区分とは
時間区分は、児童発達支援や放課後等デイサービスの基本報酬を選ぶための分類です。
一般的には次のように分かれています。
| 時間区分 | 支援時間の範囲 |
|---|---|
| 区分1 | 30分以上1時間30分以下 |
| 区分2 | 1時間30分超3時間以下 |
| 区分3 | 3時間超5時間以下 |
これは、事業所が個別支援計画に直接「3時間以下」とだけ記載するためのものではなく、具体的な提供時間を分類するための報酬上の枠です。
個別支援計画の提供時間とは
個別支援計画では、児童の状況や支援内容を踏まえて、例えば次のように具体的に定めます。
月曜日:14時30分~17時(2時間30分)
水曜日:15時~17時(2時間)
学校休業日:10時~14時(4時間)
この時間は、
- 児童の発達状況
- 障害特性
- 必要な支援内容
- 体力や集中力
- 学校の終了時刻
- 家庭の生活状況
などを踏まえて、児童発達支援管理責任者が個別に設定します。
したがって、個別支援計画に単に、
「時間区分2」
「3時間以下」
とだけ記載するのではなく、「2時間30分」などの具体的な標準時間を記載することが基本です。
なぜ具体的な時間が必要なのか
同じ時間区分2でも、
- 1時間45分
- 2時間30分
- 3時間
では、支援内容や必要な職員配置が異なる可能性があります。
そのため、個別支援計画では、
その児童にどのくらいの支援時間が必要なのか
を具体的に示す必要があります。
報酬区分だけを書いてしまうと、児童に必要な支援時間を検討したのか、それとも報酬区分に合わせて形式的に設定したのかが分かりにくくなります。
境目の時間に注意
時間区分の境目では、具体的な時間が特に重要です。
1時間30分の場合
30分以上1時間30分以下
なので、区分1です。
1時間31分の場合
1時間30分を超えて3時間以下
なので、区分2です。
3時間の場合
1時間30分超3時間以下
なので、区分2です。
3時間1分の場合
3時間超5時間以下
なので、区分3です。
ただし、報酬区分を上げるために、必要性がないのに形式的に数分だけ長く設定することは適切ではありません。
実際の支援時間が違った場合
基本報酬は、原則として個別支援計画に定めた標準的な提供時間を基準に算定します。
例えば、
- 計画:2時間30分
- 実際:体調不良のため2時間
であっても、利用者側のやむを得ない事情で一時的に短くなった場合は、理由を記録したうえで、原則として計画上の時間区分で算定できます。
一方、毎回実際には1時間しか支援していないのに、計画上は2時間30分としている場合は、計画と実態が一致していません。個別支援計画を見直し、実態に合った時間へ変更する必要があります。
まとめ
簡単に整理すると、
個別支援計画の提供時間=児童ごとの具体的な時間
基本報酬の時間区分=その具体的な時間を当てはめる報酬上の分類
です。
例えば、
個別支援計画:2時間30分
↓
基本報酬:1時間30分超3時間以下の「時間区分2」
となります。
したがって、個別支援計画には「3時間以下」と幅だけを書くのではなく、原則として**「2時間30分」など、具体的な標準的提供時間を定めることが重要**です。
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