(Q3)返納額が生じた場合、どのように取り扱うべきですか?(Q4)学校長が給食費を渡す場合など、給食費の認定はどのように行われますか?

(A3)結論

学校給食費を概算で支給したあと、実際の徴収額が少なくて返納額が生じた場合は、その差額を精算して返納させる取扱いになります。

学校給食費はあくまで実費認定だからです。したがって、支給済み額のうち実際には給食費として必要でなかった部分を、そのまま被保護世帯の手元に残すことはできません。厚生労働省の実施要領でも、教育扶助は実際に必要な額を認定する考え方が基本です。

例えば、6か月分として30,000円を概算で支給したものの、欠席や給食停止などにより実際の徴収額が28,000円だった場合、

30,000円 − 28,000円 = 2,000円

が返納対象になります。

この場合は、通常、学校や教育委員会から実際の徴収額・返金額を確認し、その2,000円について精算します。

重要なのは、返納額を「新たな収入」として扱うのではなく、もともと給食費として支給した教育扶助の過不足を精算するものとして処理することです。

また、学校長や自治体へ代理納付している場合は、本人に一度返金してから返納させるのではなく、自治体内部で精算したり、次回の給食費支給額と調整したりする方法が考えられます。実際、現在は生活保護の学校給食費を福祉事務所が代理納付する自治体もあります。

したがって、整理すると、給食費の支給額が実費を上回った場合は、その超過分を返納・精算し、最終的に「生活保護から支給した給食費=実際に必要だった給食費」と一致させるのが基本です。

(A4)結論

学校給食費を学校長に直接交付する場合でも、認定の基本は同じで、実際に必要となる給食費(実費)を教育扶助として認定します。

ただし、毎月の実額が事前には確定しにくい場合は、まず概算額で認定・交付し、後から実際の徴収額と照合して精算する取扱いができます。

学校長へ直接交付する場合の流れ

福祉事務所は、学校から給食費の月額や年間予定額などを確認します。そのうえで、毎月の概算額を教育扶助の学校給食費として認定し、学校長へ直接交付します。

その後、実際に徴収された給食費が確定した段階で、

概算で支給した額 − 実際の給食費

を確認し、過不足を調整します。

厚生労働省の生活保護問答集では、学校長への直接交付や代理納付により前渡しする場合、毎月概算額を計上し、毎学年おおむね2回程度、適宜の時期に精算する取扱いが示されています。保護を停止・廃止する場合は、その時点で精算します。(mhlw.go.jp)

具体例

例えば学校から、「毎月の給食費は概算で5,000円」と連絡を受けた場合、福祉事務所は毎月5,000円を認定して学校長へ交付します。

6か月後に実績を確認すると、

  • 概算支給額:30,000円
  • 実際の給食費:28,500円

だった場合は、

1,500円の過払い

になりますので、その差額を精算します。

逆に実際の給食費が31,000円だった場合は、不足する1,000円を追加認定することになります。

学校長が児童・保護者へ給食費を渡す場合

学校長を通じて保護者等へ給食費を交付するような方法を採る場合でも、福祉事務所が認定する額はあくまで学校給食に実際に必要な額です。

学校長に渡した金額そのものを最終的な給食費とするのではなく、実際の徴収・支払状況を確認し、必要に応じて精算します。

ポイント

学校給食費について大切なのは、支給方法が本人払いか学校長への直接交付かではなく、最終的に実費と一致させることです。

したがって、

学校等から給食費を確認
→ 概算額を毎月認定・交付
→ 年2回程度、実際の給食費と照合
→ 多ければ返納・減額調整、少なければ追加支給

という流れで処理すると分かりやすいです。(mhlw.go.jp)

なお、保護の停止・廃止や転校などで給食費の支給が終了する場合は、その時点で未精算分を確認して精算する必要があります。

記事のお問い合わせ