(Q1)家族支援加算とはどのような加算ですか?(Q2)体験利用支援加算はどのような場合に算定できますか?
(A1)家族支援加算とは、障害児入所施設などが、入所している児童本人だけでなく、その家族(きょうだいを含む)に対して相談援助や養育に関する支援を行った場合に、その取組を評価する加算です。
令和6年度(2024年度)の障害福祉サービス等報酬改定で、従来の「家庭連携加算」が見直され、家族支援をより幅広く評価する仕組みとして設けられました。
家族支援加算は2種類あります
| 区分 | 支援内容 | 単位数 |
|---|---|---|
| 家族支援加算(Ⅰ) | 家族に個別で相談援助(居宅訪問・1時間以上) | 300単位/回 |
| 〃 | 居宅訪問・1時間未満 | 200単位/回 |
| 〃 | 施設等で対面による個別相談 | 100単位/回 |
| 〃 | オンラインによる個別相談 | 80単位/回 |
| 家族支援加算(Ⅱ) | 複数の児童・家族等に対するグループでの相談援助(対面) | 80単位/回 |
| 〃 | グループでのオンライン相談 | 60単位/回 |
障害児入所支援では、(Ⅰ)(Ⅱ)それぞれ月2回が限度です。
どんな支援が対象になるの?
たとえば、施設職員が保護者と面談して、
「家庭でどのように接すればいいのか」「児童の行動への対応方法を知りたい」「退所後の家庭生活が不安」といった相談に応じ、児童の特性を踏まえた助言や援助を行うケースが考えられます。
ポイントは、単なる連絡や報告ではなく、入所支援計画に基づいて家族に対する相談援助等を行うことです。また、対象となる「家族」にはきょうだいも含まれます。
したがって、非常に簡単にいうと、
「児童への直接支援だけでなく、その児童を支える家族への相談・助言・養育支援もしっかり行っている施設を評価する加算」
と理解すると分かりやすいです。
なお、児童発達支援・放課後等デイサービス等の家族支援加算は月の算定上限が異なる場合がありますので、「障害児入所施設」と「障害児通所支援」を混同しないことが重要です。厚生労働省の令和6年度報酬改定資料でも、障害児入所施設については(Ⅰ)(Ⅱ)それぞれ月2回までとされています。
(A2)体験利用支援加算は、障害児入所施設に入所している児童が、将来の地域生活への移行に向けて、グループホーム等での宿泊や、生活介護・就労継続支援B型などの日中活動を実際に体験する際に、入所施設の職員が必要な支援を行った場合に算定できる加算です。令和6年度報酬改定で新設されました。
対象となるのは、原則として、現在障害児入所施設に入所している重症心身障害児、重度障害児、一定の基準に該当する強度行動障害を有する児童で、さらに移行支援計画の中に体験利用が位置付けられていることが必要です。また、退所予定日からさかのぼって1年間に行う体験利用が対象となります。
例えば、施設を退所した後にグループホームで暮らす予定の児童について、いきなり本入居するのではなく、事前にグループホームへ宿泊してみるケースがあります。その際、障害児入所施設の職員が体験先と事前に連絡・調整を行い、実際の体験時にも新しい環境への適応を支援したり、付き添ったりした場合に、この加算の対象になります。
加算は大きく2種類あります。
- 体験利用支援加算(Ⅰ)700単位/日
グループホームや短期入所など、宿泊を伴う体験利用が中心です。1回につき3日以内、原則2回まで算定できます。 - 体験利用支援加算(Ⅱ)500単位/日
生活介護や就労継続支援B型など、日中活動の体験利用が中心です。1回につき5日以内、原則2回まで算定できます。
つまり、簡単にいうと、**「退所後の生活を見据えて、支援ニーズの高い児童が新しい住まいや日中活動先を事前に体験し、その体験を現在の障害児入所施設がしっかり支援したことを評価する加算」**です。
特に算定実務では、単に「見学に行った」だけでは足りず、①移行支援計画への位置付け、②対象児童の要件、③体験先との事前調整、④体験時の適応支援・付き添い等、⑤算定できる日数・回数を確認することが重要です。
⇓