(Q3)家族支援加算や体験利用支援加算を算定する際の注意点は何ですか?
(A3)障害児入所支援における家族支援加算と体験利用支援加算を算定する際は、「同じ支援内容を二重に評価していないか」に特に注意が必要です。
家族支援加算は、障害児の家族に対して、障害児への関わり方や家庭生活上の課題などについて相談援助や助言を行ったことを評価する加算です。一方、体験利用支援加算は、退所後の地域生活などを見据え、移行支援計画に基づいてグループホーム・短期入所・日中活動などを体験利用する際に、入所施設が体験先との連絡調整や付き添い等を行ったことを評価します。令和6年度改定で体験利用支援加算が新設されました。
特に重要なのが、自宅での宿泊体験の場合の併算定です。こども家庭庁Q&Aでは、体験利用支援加算(Ⅰ)を算定する自宅宿泊体験の際に、家族へ相談・助言を行ったとしても、家族支援加算を同時に算定することはできないと明確にされています。これは、家族への相談援助がすでに体験利用支援加算の中で評価されているためです。
たとえば、
自宅で宿泊体験を実施
+施設職員が家族に「夜間はこのように対応してください」などと助言
+体験利用支援加算(Ⅰ)を算定
→ 同じ支援について家族支援加算を追加算定することは不可
という考え方です。
また、家族支援加算については、必ずしも障害児本人が相談場面に同席している必要はありません。本人が不在でも、保護者やきょうだい等に必要な相談援助を行った場合は、要件を満たせば算定対象になり得ます。 ペアレントトレーニングや保護者会など、一定のグループ支援も制度上評価されています。
体験利用支援加算についても、単に「外泊した」「他施設を利用した」というだけでは足りません。強度行動障害児や重症心身障害児など特別な支援を必要とする児童について、移行支援計画に位置付けた上で、施設が体験先との事前調整や体験中の付き添い等、実際の移行支援を行っていることがポイントです。
さらに体験利用支援加算には算定上限があります。令和6年度改定では、体験利用支援加算(Ⅰ)は700単位/日で1回3日まで・2回を限度、体験利用支援加算(Ⅱ)は500単位/日で1回5日まで・2回を限度とされています。したがって、体験期間が長ければその全日数について無制限に算定できるわけではありません。
実務上は、①誰に、②いつ、③どのような相談・助言または体験支援を行ったか、④移行支援計画との関係、⑤体験先との連絡調整内容、⑥付き添い等を行った職員、⑦他の加算と支援内容が重複していないかを記録に残しておくことが大切です。
一番覚えておきたいポイントは、
「体験利用支援加算で評価されている家族への相談援助を、さらに家族支援加算として二重に算定することはできない」
という点です。特に自宅での宿泊体験+家族への助言は、実地指導や請求確認でも注意したいケースです。
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