(Q1)賃貸借契約の契約更新時期と火災保険料・保証料の契約時期が異なる場合、異なる時期に火災保険料や保証料に要する費用を認定しても差し支えないのでしょうか?(Q2)賃貸借契約に期間の定めがない場合、火災保険料や保証料のみを定期的に支給してもよいのでしょうか?
(A1)はい。賃貸借契約の更新時期と、火災保険料・保証料の契約・更新時期が異なっていても、必要やむを得ない費用であれば、それぞれ実際に必要となった時期に認定して差し支えありません。
厚生労働省の課長通知・第7問88では、契約更新料等として、更新手数料・火災保険料・保証料について、必要やむを得ない場合には契約更新に必要なものとして認定して差し支えないとされています。
たとえば、賃貸借契約の更新が4月で、火災保険の更新が7月、家賃保証会社の保証料更新が10月というケースです。この場合、必ず4月に全部まとめて支給しなければならないわけではなく、7月に火災保険料、10月に保証料が実際に必要になったのであれば、それぞれの時期に認定することが可能です。
ただし、ここには重要な注意点があります。
別々の時期に支給するからといって、それぞれについて別々に限度額いっぱいまで認定できるわけではありません。
局長通知第7の4の(1)のクでは、契約更新料等について、原則として同(1)オの特別基準額の範囲内で必要額を認定する仕組みになっています。最近の行政不服審査の事例でも、賃貸借契約の更新時期と異なる時期に火災保険料・保証料が必要になった場合、直近の契約更新時にすでに支給した契約更新料等と合わせて、局長通知第7の4(1)クの限度額の範囲内で認定するという整理が示されています。
例えば、契約更新時の限度額が仮に50,000円だとします。
4月に更新料30,000円をすでに支給し、その後7月に火災保険料15,000円が必要になった場合、
30,000円+15,000円=45,000円
ですので、50,000円の範囲内であれば、必要性が認められる限り火災保険料15,000円も認定できます。
一方、4月にすでに50,000円を契約更新料等として支給していて、その後さらに火災保険料15,000円が必要になった場合には、「時期が違うから新たに別枠で50,000円まで支給できる」ということにはなりません。 直近の契約更新に関連する契約更新料等として合算して限度額を確認することになります。
したがって、簡単にまとめると、**「火災保険料・保証料の更新時期が賃貸借契約の更新時期とずれていても、それぞれ必要となった時期に認定してよい。ただし、直近の賃貸借契約更新時に支給した更新料等と合算し、局第7の4の(1)のクに定める限度額の範囲内で判断する」**という取扱いです。
(A2)はい。賃貸借契約に期間の定めがない場合でも、火災保険料や保証料について、必要やむを得ない費用であれば定期的に認定して差し支えありません。 ただし、支給額には考え方があります。
厚生労働省の生活保護問答では、賃貸借契約に期間の定めがない場合について、賃貸借契約は一般的に2年を単位として契約されていることを踏まえ、「2年間」を一つの基準期間として扱う考え方が示されています。具体的には、2年間に支給する火災保険料・保証料などの契約更新料等の合計額が、局長通知第7の4の(1)のクに定める基準額を超えない範囲であれば、認定して差し支えないとされています。
例えば、賃貸借契約そのものには「2年ごとの更新」という定めがなくても、
- 火災保険:2年ごとに20,000円
- 家賃保証料:毎年10,000円
が必要だとします。
この場合、2年間では、
火災保険料20,000円+保証料10,000円×2年=40,000円
となります。この40,000円が、局第7の4の(1)のクに定める契約更新料等の限度額の範囲内であり、かつ実際に必要やむを得ない費用であれば、それぞれ必要となった時期に認定することができます。
ここで重要なのは、「賃貸借契約の更新がないから、火災保険料や保証料は住宅扶助として出せない」という扱いではないことです。
厚労省の課長通知第7・問88でも、更新手数料、火災保険料、保証料について、必要やむを得ない場合には契約更新に必要なものとして認定して差し支えないとされています。
一方で、期間の定めがない契約について、毎年あるいは数か月ごとに発生する費用をその都度、限度額いっぱいまで別枠で支給できるわけではありません。
考え方としては、
「2年間を一つの期間として、その期間中に支給した火災保険料・保証料等の合計額が、契約更新料等の基準額以内に収まっているか」
を確認します。
したがって、ご質問への回答を簡潔にまとめると、
「はい。賃貸借契約に期間の定めがなくても、火災保険料や保証料が契約上必要で、やむを得ない費用であれば定期的に認定して構いません。ただし、一般的な賃貸借契約が2年単位であることを踏まえ、2年間に支給する契約更新料等の合計額が、局第7の4の(1)のクに定める限度額を超えない範囲で認定します。」
という取扱いです。
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