(Q1)「専ら母乳によって」とは、どのような状態を指しますか?(Q2)人工栄養に依存する率は、どのように判断されますか?
(A1)「専ら母乳によって」とは、乳児の栄養のほとんどを母乳でまかなっており、人工栄養(粉ミルク等)に依存する割合が20%未満である状態を指します。厚生労働省の生活保護実施要領の問答で明確に示されています。
たとえば、授乳の大部分が母乳で、補助的に少量のミルクを使っている程度であれば、「専ら母乳によって」に該当する可能性があります。一方、ミルクへの依存が20%以上になると、この基準には該当しません。
人工栄養への依存率については、乳児を養育している人の申立てを基礎に、福祉事務所が指定する医師・助産師・保健師の意見を聞いて、福祉事務所が決定します。また、母乳とミルクの割合が変わることが予想される場合には、随時確認することとされています。
この基準は主に産婦加算の期間に関係します。専ら母乳で乳児を育てている産婦については、産婦加算の期間が原則6か月間となり、それ以外の場合は原則3か月間です。
要するに、「完全母乳でなければならない」という意味ではなく、ミルク等の人工栄養が20%未満なら『専ら母乳によって』に該当すると理解すると分かりやすいです。
(A2)人工栄養に依存する率は、母乳と粉ミルク等の人工栄養をどの程度の割合で与えているかを確認して判断します。生活保護上は、単に本人の申告だけで機械的に決めるのではなく、必要に応じて医師・助産師・保健師の意見も確認して、福祉事務所が決定します。
具体的には、まず乳児を養育している人から、1日の授乳回数、母乳とミルクの使用状況、ミルクを与える量や回数などを聞き取ります。その申立てを基礎として、福祉事務所が指定する医師・助産師・保健師等の意見を聞き、実際に人工栄養へどの程度依存しているかを判断します。
生活保護の実施要領上、**人工栄養への依存率が20%未満であれば「専ら母乳によって乳児を哺育する産婦」**として取り扱います。
例えば、乳児の栄養の大部分を母乳でまかない、ミルクは母乳が不足したときに少量補う程度で、人工栄養への依存が10%程度と判断されれば、「専ら母乳」に該当します。
一方、母乳とミルクを併用しており、ミルクへの依存率が30%程度であれば、20%未満ではないため、「専ら母乳」には該当しません。
また、一度判定したらずっと同じ扱いになるわけではありません。母乳の出方や乳児の成長などによって授乳状況は変化しますので、人工栄養への依存割合が変わることが予想される場合には、随時確認して判断を見直すことになります。
したがって、簡単にまとめると、**「母親等から授乳状況を聞き取り、その申立てを基礎に医師・助産師・保健師等の意見も参考にして福祉事務所が人工栄養への依存率を判断する。人工栄養が20%未満なら『専ら母乳』として扱う」**ということです。
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