(Q3)代理納付の実施にあたって、どのような通知や留意事項を確認する必要がありますか?
(A3)代理納付を実施するときは、基本的に生活保護法第37条の2と、それに基づく厚生労働省通知「生活保護法第37条の2に規定する保護の方法の特例(住宅扶助の代理納付)に係る留意事項について」を確認します。現行の運用では、住宅扶助と共益費については、対象を家賃滞納者だけに限らず、原則として代理納付を活用する方向が示されています。
特に確認すべきポイントは次のとおりです。
- 代理納付の対象か
家賃滞納者、公営住宅入居者、セーフティネット住宅入居者だけに限定されません。住宅扶助を受給している被保護者について、実施機関が必要性を判断して対象とすることができます。 - 原則として代理納付する場面
現在は、家賃等の滞納がある場合、公営住宅の場合、一定の登録住宅等への入居の場合に加え、住宅扶助・共益費について広く代理納付を活用する取扱いとなっています。 - 代理納付しなくてもよい場合
たとえば、口座振替などで家賃支払いが確実に行われている場合、家主が代理納付を希望しない場合、住宅扶助費が満額支給されない場合などは、代理納付を行わない取扱いとして差し支えありません。 - 不適切なサービス提供が疑われる場合
家主やその関係事業者が不適切なサービスを提供しているおそれがある場合は、代理納付を適用しないよう求められています。単に家主から要望があったから自動的に代理納付するのではなく、住宅・サービスの実態も確認する必要があります。 - 本人の同意や委任状
代理納付を行うために、法律上、被保護者本人の同意や委任状は必要ありません。ただし、本人に対して**「なぜ代理納付するのか」「どの費用を誰に支払うのか」などを説明し、理解を得るよう努める**必要があります。 - 家賃滞納の情報を家主から受けた場合
家主から家賃滞納等の情報提供を受けた場合、福祉事務所は、代理納付等が必要か判断するため、速やかに事実確認を行うこととされています。
また、代理納付の目的は単に「滞納を防止すること」だけではありません。住宅扶助は家賃等に使うことを目的として支給されるものなので、住宅扶助費を確実に家賃等へ充て、被保護者の住居を安定させることが制度の大きな目的です。家主側にとっても家賃支払いへの不安が減り、生活保護受給者への住宅提供を促進する効果が期待されています。
したがって、簡単にまとめると、**「代理納付を行う際は、法第37条の2と厚労省の代理納付留意事項通知を確認し、対象費用、滞納状況、本人の生活状況、家主側の事情、不適切なサービスの有無などを確認する。本人の同意・委任状は必須ではないが、制度の趣旨を十分説明する」**という取扱いになります。
⇓