(Q)高校生のB君がアルバイトをして収入を得ていましたが、世帯主であるAさんはその事実を知らず、生活保護法第61条に基づく収入の届出をしていませんでした。後にAさんはB君の収入を知りましたが、「それくらいは問題ないだろう」と考え、届出をしないまま放置していました。この状況は問題になるでしょうか?
(A)結論から言うと、問題になります。
理由を順番にわかりやすく説明します。
① 生活保護には「収入申告の義務」がある
生活保護を受けている世帯は、
生活保護法第61条により次の義務があります。
収入があった場合は福祉事務所へ届け出る義務
これは
- 世帯主だけでなく
- 同じ世帯にいる人の収入も対象
になります。
つまり今回のケースでは
- B君(高校生)がアルバイト収入
- 同一世帯の収入
なので 届出が必要です。
② 最初に知らなかった場合
Aさんが最初に
「B君がアルバイトしていることを知らなかった」
場合は、
この時点では違法とは言いにくいです。
理由
→ 知らなかった収入は届出できないため
ただし
知った時点ですぐに届出する必要があります。
③ 知った後に放置した場合
今回の問題はここです。
Aさんは
「それくらい問題ないだろう」
と考え、届出をしませんでした。
これは
生活保護法第61条違反
になる可能性があります。
④ 実務上どうなるか
多くの場合は次の対応になります。
① 収入認定
B君のアルバイト収入が
生活保護費から差し引かれます。
② 過払い金の返還
申告していなかった期間の
保護費の過払い
が発生します。
その場合
生活保護法63条
で
👉 返還を求められる可能性
があります。
③ 悪質な場合
故意に隠していた場合は
生活保護法78条
になる可能性があります。
これは
- 不正受給
- 全額返還
- 悪質なら刑事事件
になることもあります。
ただし高校生アルバイトの場合は
注意・返還で終わることが多いです。
⑤ 高校生アルバイトの注意点(重要)
実は生活保護では
高校生のアルバイトは一定額控除があります。
つまり
- 申告していれば
- 全部が差し引かれるわけではない
ケースも多いです。
まとめ(シンプル)
このケースは
- 最初に知らなかった → 問題になりにくい
- 知った後に届出しない → 問題になる
結果として
- 収入認定
- 過払い返還
- 悪質なら不正受給
になる可能性があります。
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