(Q1)居住地保護の例による場合と現在地保護の例による場合の違いは何ですか?(Q2)具体的に、保護に要する費用について法第73条第1号の規定が適用されるかどうかの違いがありますか?(Q3)現在地保護の例による場合、市町村が実施機関の場合に支弁した費用の全体はどのように負担されますか?
(A1)生活保護でいう
「居住地保護の例による場合」 と 「現在地保護の例による場合」 の違いは、
どこの福祉事務所が担当するか という話です。
① 居住地保護の例による場合
→ 住んでいる場所(住所地)の福祉事務所が担当する保護
簡単に言うと
「その人が普段住んでいる家のある市町村」 が担当します。
例
神戸市須磨区に住んでいる人
→ 神戸市の福祉事務所が担当
こういうケース
- 自宅で生活している
- アパート・借家に住んでいる
- 家族と同居している
- 住民票や実際の生活場所がある
👉 一般的な生活保護はほとんどこれです。
② 現在地保護の例による場合
→ 今いる場所(現在地)の福祉事務所が担当する保護
住所がはっきりしない場合や、
すぐ保護が必要なときに使われます。
例
神戸市に住所がある人が、事情があって大阪市内の病院に入院していて、そこで生活保護が必要になった
→ 大阪市(現在いる場所)の福祉事務所が対応する場合がある
こういうケース
- ホームレスで住所がない
- 旅行先・出先で急病や困窮
- 行旅人(移動中で住居がない)
- 急な保護が必要
- 他県で倒れて入院した
違いを一言でいうと
| 項目 | 居住地保護 | 現在地保護 |
|---|---|---|
| 基準 | 住んでいる場所 | 今いる場所 |
| 担当 | 住所地の福祉事務所 | 現在地の福祉事務所 |
| 多いケース | 通常の生活保護申請 | 緊急・住所不明・移動中 |
実務で覚えるなら
家がある人 → 居住地保護
家がない・今いる場所で緊急保護 → 現在地保護
です。
行政書士実務でも、
生活保護申請の相談で 「住所はあるか」「今どこにいるか」「入院中か」「施設入所中か」 を最初に確認すると整理しやすいです。
(A2)わかりやすく言うと、この質問のポイントは**「その費用を誰が負担するのか」**です。
生活保護法第73条第1号は、都道府県が負担する保護費用について定めています。
結論
「法第73条第1号が適用されるかどうか」で、保護の内容(生活保護を受けられるか)は基本的に変わりません。
違うのは主に**費用負担の主体(どこが払うか)**です。
簡単に整理すると
① 法73条第1号が適用される場合
例えば
- 居住地がない
- 居住地が明らかでない被保護者
などの場合
→ 都道府県がその保護費用を負担します。
② 法73条第1号が適用されない場合
通常の生活保護(住所地が明確な人など)
→ 実施機関(福祉事務所を持つ市など)の通常の仕組みで費用負担が行われます。
何が違うのか?
| 項目 | 適用あり | 適用なし |
|---|---|---|
| 保護が受けられるか | 変わらない | 変わらない |
| 扶助の種類(生活扶助・住宅扶助など) | 基本同じ | 基本同じ |
| ケースワーカー対応 | 基本同じ | 基本同じ |
| 誰が費用を負担するか | 都道府県 | 通常の費用負担区分 |
実務的に言うと
申請者本人から見ると
**「保護の中身が変わる条文」ではなく、「行政内部でどこが費用を持つかを決める条文」**と考えるとわかりやすいです。
つまり、生活保護が受けられる・受けられないの判断基準そのものではないという理解で大丈夫です。
もし今回の質問が
「居住地がない人」「無料宿泊所」「入院中」「施設入所中」のどのケースで73条1号が適用されるか
という実務の話なら、そのケースごとに整理できます。
(A3)わかりやすく言うと、
**「現在地保護の例」**とは、
本来その人を担当する福祉事務所(居住地の市町村など)ではなく、今いる場所の市町村が一時的に生活保護を実施するケースです。
ご質問の
「市町村が実施機関の場合に支弁した費用の全体はどのように負担されるか」
の答えは、
結論
その支払った保護費(生活保護費など)の全体は、基本的に
- 国が4分の3(75%)
- 市町村が4分の1(25%)
を負担します。
簡単なイメージ
例えば保護費が 100万円 かかった場合
- 国 → 75万円負担
- 市町村 → 25万円負担
という形です。
「現在地保護」でも同じ?
はい。
現在地保護の例で、市町村が実施機関として保護を行った場合でも、原則として生活保護費の負担割合(国3/4・市町村1/4)で負担されます。
もっと簡単にいうと
「今いる市町村が保護を担当しても、費用を全部その市町村が払うわけではなく、国が大部分を負担する」ということです。
※ ただし、個別事情(都道府県や居住地との精算・移管など)が絡む場合もありますが、基本理解はこれで大丈夫です。
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