(Q5)被保護者からの申請のみで支給する場合、どのような条件や注意点がありますか?(Q6)保護の実施機関は、被保護者に対してどのような助言や指導を行うべきですか?

(A5)結論

被保護者からの申請だけで支給すること自体は可能ですが、申請内容だけを無条件に信用して支給するのではなく、費用の必要性と金額を確認できることが必要です。

学習支援費は実費支給なので、原則として「クラブ活動に必要な費用であること」「いくら必要か」を客観的に確認して認定します。厚生労働省も、事前に費用が分かる場合は、保護変更申請書とあわせて学校の購入品目リスト、チラシ、カタログ、交通ルートなどで必要額を確認するよう示しています。

申請だけで支給しやすいケース

例えば、次のような場合です。

  • 学校や部活動から費用の案内が出ていない
  • 部費や交通費など、領収書が発行されにくい
  • 本人から活動内容、必要品目、金額、支払先などを具体的に確認できる
  • 福祉事務所が学校や顧問、教育委員会などに確認できる

このような場合は、本人の申告内容を聞き取り、必要に応じて関係機関へ確認したうえで認定することが考えられます。

申請時に確認しておく内容

少なくとも、

  • どのクラブ活動に参加しているか
  • 何のための費用か
  • 品目や内容
  • 金額
  • 支払先
  • 支払予定日
  • 他から補助や援助を受けられないか

を具体的に確認します。

本人の申請内容が曖昧な場合は、学校や顧問、教育委員会などから情報提供を受けて確認することも厚生労働省から示されています。

支給後の確認

事前給付した場合でも、すべての費用について必ず領収書を提出させなければならないわけではありません。

例えば、

  • 道具・ユニフォーム・合宿費など、通常領収書を取得しやすいもの
    原則として事後に領収書・レシートを確認
  • 交通費・部費など、領収書を取得しにくいもの
    領収書・レシートの提出を不要として差し支えない

とされています。

注意点

大切なのは、

「被保護者の申請だけだから支給できない」でもなく、
「本人が申請したからそのまま支給する」でもない

ということです。

本人から具体的に事情を聞き、必要に応じて学校等へ確認し、クラブ活動に必要な実費であることが合理的に確認できれば、基準額の範囲内で認定するという取扱いです。

要するに、申請書だけでも入口にはなりますが、支給決定には「必要性」と「金額」の確認が必要と考えると分かりやすいです。

(A6)結論

保護の実施機関は、被保護者に対して必要な費用を単に支給するだけでなく、その費用を適切に活用できるよう具体的な助言・支援を行うことが重要です。

特に学習支援費については、子どもが経済的な理由でクラブ活動を諦めることがないよう、利用できる制度や支給対象を分かりやすく説明し、必要な申請につなげることが求められます。厚生労働省も、子どものいる世帯に対し、教育施策を含む各種支援制度の説明や助言を通じて、学習・進路選択を支援することが重要としています。

例えば、福祉事務所は次のような助言を行うのが適切です。

  • 「部活動で必要なユニフォームや用具、交通費などは、学習支援費の対象になる場合があります」
  • 「費用が分かったら、購入する前に学校からの案内や見積書を持って相談してください」
  • 「領収書が出るものは、購入後に保管しておいてください」
  • 「領収書が出にくい交通費や部費は、学校からの案内や顧問への確認など別の方法で確認できます」
  • 「学校や自治体に別の助成制度がある場合は、そちらも利用してください」

学習支援費は、課外クラブ活動に参加する児童・生徒等を対象に、実際に必要となる費用を支援する制度です。令和8年度には実費支給に関する留意事項も示されており、福祉事務所には制度を適切に案内し、必要な支給につなげることが求められています。

また、助言や指導は、一方的に「これをしなさい」と命令する形ではなく、本人の状況を確認しながら支援的に行うことが基本です。福祉事務所の現業員には、本人の資産・環境などを調査して必要な保護を判断するとともに、本人に対して生活指導を行う職務があります。

したがって、簡単にまとめると、

制度を知らせる → 必要な費用を一緒に確認する → 申請方法を説明する → 他制度も案内する → 支給後も適切に使われているか必要に応じて確認する

という流れで助言・支援するのが適切です。

特に子どもの学習支援費については、被保護者が制度を知らなかったために申請できなかった、ということがないよう、福祉事務所側から積極的に制度を案内することが大切です。

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