(Q5)最低生活費を下回る場合、どのような保護が受けられますか?(Q6)生活保護を受けるための要件にはどのようなものがありますか?

(A5)最低生活費を下回る場合は、その不足する分について生活保護を受けることができます。

生活保護では、世帯ごとに「最低生活費」を計算し、その世帯の給与、年金、各種手当などの収入として認定される額と比較します。

基本的な考え方は、

最低生活費 − 認定収入 = 支給される保護費

です。

たとえば、最低生活費が月13万円で、年金などの認定収入が月8万円の場合は、

13万円 − 8万円 = 5万円

となり、原則として不足する5万円が保護費として支給されます。

また、「最低生活費」には生活費だけでなく、世帯の状況に応じて、生活扶助、住宅扶助、教育扶助、医療扶助、介護扶助、生業扶助、出産扶助、葬祭扶助などが組み合わされます。そのため、たとえば家賃が必要なら住宅扶助、治療が必要なら医療扶助という形で、必要な扶助が認定されます。

重要なのは、収入が少しでもあると生活保護を受けられないわけではないことです。働いて給与を得ている人や、年金を受け取っている人でも、その収入だけでは最低生活費に足りなければ、条件を満たす限り、その不足分について保護を受けることができます。

つまり、わかりやすく言うと、**「自分の収入だけでは国が定める最低生活費に届かない場合、その足りない部分を生活保護で補う」**という仕組みです。

(A6)生活保護を受けるためには、簡単にいうと、自分の収入・資産・働く能力・他の制度などを活用しても、世帯の生活が国の定める最低生活費に届かないことが基本的な要件です。

主なポイントは次のとおりです。

  • 収入が最低生活費に満たないこと
    給与、年金、失業給付、仕送りなどを含めた世帯の収入が、国が定める最低生活費を下回る場合、その不足分について保護が検討されます。
  • 活用できる資産を活用すること
    預貯金、不動産、自動車、保険、有価証券などについて、生活のために活用できるものは原則として活用します。ただし、持ち家や自動車などでも、一定の条件を満たせば保有が認められる場合があります。
  • 働く能力がある場合は、その能力を活用すること
    健康状態や年齢、職歴、求人状況などから働くことが可能な場合は、就労や求職活動を行うことが求められます。ただし、病気や障害、介護・育児などで働くことが難しい事情は考慮されます。
  • 年金や各種手当など、他の制度を利用できる場合は利用すること
    年金、雇用保険、傷病手当金、児童手当、介護保険、障害福祉制度など、利用できる他制度があれば、まずその活用を検討します。
  • 扶養義務者から援助を受けられる場合は考慮すること
    親族から実際に援助を受けられる場合は収入として考慮されます。ただし、扶養義務者がいるだけで生活保護を受けられないわけではありません。 親族から援助を受けられない場合でも申請できます。

そして最終的には、

最低生活費 > 世帯の認定収入

となり、ほかの方法でも最低生活を維持できない場合に、原則としてその不足額が生活保護として支給されます。

たとえば、最低生活費が月14万円で、年金などの認定収入が月6万円なら、単純化すると、

14万円 − 6万円 = 8万円

が保護費として支給されるイメージです。

なお、**「若いから申請できない」「働いているから申請できない」「持ち家があるから申請できない」「親族がいるから申請できない」**という一律の決まりはありません。それぞれの世帯の収入・資産・健康状態・就労状況などを福祉事務所が個別に確認して判断します。

要するに、生活保護の要件は、**「利用できるものを活用してもなお、その世帯の収入が最低生活費に届かず、最低限度の生活を維持できないこと」**です。

記事のお問い合わせ先 生活保護専門 神戸市の義足行政書士事務所