(Q3)実地習練期間の1年間はある程度の手当収入があるため、生業扶助費の支給は必要ないとされていますが、この場合、技能修得期間を2年と認定し、1年目と2年目に必要な経費をそれぞれ基準額で支給することは可能ですか?

(A3)はい、可能です。
このケースでは、実地習練の1年間については手当収入があり、生業扶助による技能修得費を必要としないのであれば、技能修得費を必要とする期間を2年間として扱い、1年目・2年目それぞれについて必要な経費を認定することができます。

生活保護の技能修得費は、通常は1年を限度に算定しますが、世帯の自立更生上、特に効果があると認められる技能修得については2年以内とし、「1年につき」技能修得費の基準額の範囲内で、2年を限度として算定できるとされています。

したがって、考え方としては、

1年目 → その年度に実際に必要となる授業料・教材費等を基準額の範囲内で認定
2年目 → その年度に必要となる経費を、改めて基準額の範囲内で認定
実地習練の1年間 → 手当収入等によって必要経費を賄えるため、技能修得費は支給しない

という形になります。

ただし、注意したいのは、基準額を毎年自動的に満額支給するという意味ではないことです。実施要領では、本人が実際に必要とする経費を調査・確認したうえで、**基準額の範囲内の「必要最小限度の額」**を認定するとされています。対象となるのは、授業料、教科書・教材費、受講者全員に義務付けられている費用、資格検定費などです。

たとえば、仮に1年目に8万円、2年目に6万円の対象経費が必要だった場合、基準額の範囲内であれば、

1年目:必要額8万円
2年目:必要額6万円

というように、それぞれの年に必要な実費を認定する考え方になります。「2年間だから基準額を2倍して最初に一括支給する」という取扱いではありません。

なお、現行(令和8年度)の技能修得費の基準額は年額92,000円以内とされています。世帯の自立更生上特に効果がある場合は、これを1年につき92,000円以内、2年を限度として算定できます。

要するに、**「実地習練の1年間は手当収入で賄えるので技能修得費を支給せず、それとは別に、技能修得費を必要とする1年目・2年目について、それぞれその年の基準額の範囲内で必要経費を認定することは可能」**という理解で大丈夫です。

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